滋賀県大津市で保護司をされていた方が殺害されたという事件をきっかけに「保護司」の仕事が新聞紙上などでとりあげられている。

 

私も教員を退職後、教員当時いろいろお世話になった保護司さんから「先生、保護司やってくれへんか」と声をかけられ、2つ返事で「やりますよ」と返事をして、居住地で保護司を始めることになった。

 

けれども、実際はほとんど保護司の仕事というのは何たるかということも知らずわからず、教員の延長線上で問題を起こした子どもたちを支援するのだろう程度に考えていた。

 

けれども、実際は保護司の対象者はできるだけ居住地域に近いところで担当をすることが多いので、必ずしも少年が対象となるわけではない。

 

保護司は、犯罪や非行からの立ち直りを支援する民間のボランティアです。

保護司は法務大臣から委嘱されており、非常勤の国家公務員という位置づけではありますが、給与は支給されておらず、実質的には民間人といえます。

一般の会社員・公務員や、住職や神父などの宗教家、定年退職ですでに現役をリタイアした方などが、社会貢献の一環として保護司を務めています。

対象者の立ち直りを最前線で支える伴走役のような存在で、保護観察期間中は保護司と面談する機会も多くあります。

 

 


 

今回、たまたま保護司の方が殺害されたが、私自身は、日常そういう不安を感じたことはない。

人が犯罪をしてしまったり、そして少年が触法行為をしてしまうには何らかの理由と背景がある。

それは人それぞれ違っている。 もちろん 人としてまっとうに二度と犯罪を繰り返さず更生をすることが重要であることはいうまでもない。

 

私の周囲で保護司をされておられる方々は、本当に真摯に優しく対象者に寄り添われている。

対象者の事情をいろいろ含みながら、「寄り添われて」面談されている方がほとんどだと思う。

 

私も、できる限り、その方々の犯罪に至ってしまった背景を読み解きながら「そうせざるをえなかった」事情を含みながら

その対象者に寄り添い、励まし、せっかくの人生を意味あるものになるように更生へむけて応援したい。

「まっすぐに」というのは難しい。もちろん規範や遵守ずきことは守るべきであるが 、それだけではどこかで「息詰まり」「行き詰まり」再犯になることもあるかもしれない。

 

今の日本社会はただでさえ、いろんな形で「生きづらさ」がいろんな人の内面を侵食する。

 

みんなが暖かく 社会全体で「いきづらさ」や やむにやまれず犯罪に身を投じてしまった人を支える「空気感」が大切であり、

今そのことが求められている。

 

「助け」「ヘルプ」が言えない人々が 毎日のように鉄道の人身事故で自ら命を投げ捨てている事例も後を絶たない。

 

いつでもだれもが「困ってる」と言える そして せっかくもらった稀なる「生命」を輝かしてもらうために

私も周囲の保護司の方々から学ながら  保護司として 役割を果たしていきたいと思っている。

 

みなさん、「保護司」をしてみませんか。ご一緒に。  興味をもたれたらいつでもどうぞ。