前回の最後に掲載した山里節子さんの

 

いくさふむぬ まだん ばぐィでーくィそー
(戦雲が また 湧き出てくるよ)
あこーさ ぬぐりしゃ にぶみーん にばるぬ
(怖くて 恐ろしくて 眠ろうにも眠れない)
ゆむいくさ ならぬ
(憎い戦争 絶対にいやだ)

……反戦トゥバリャーマ「いくさふむ」作/山里節子

 

あの県民の4人にひとりが犠牲になった 激しい地上戦がおひこなわれた沖縄の人々の思いは 複雑である。

 

人の心の痛みを自分のこととして感じる。残念なかせら日本の首相 岸田文雄さんにはその感性が欠如しているようだ。

岸田首相あなたはどこの国の総理ですか?  

アメリカ議会でジョークを飛ばし拍手喝采で気をよくしているのか。

それはあなたが媚びへつらったアメリカにおいてだけであって、唯一の被爆国であり、悲惨な戦争を繰り返すまいと不戦を誓った憲

 

法をないがしろにし、一国民としては核兵器のない世界も要求せず、台湾有事など中国も含めた東アジア情勢に際して日米の部隊指

 

揮統制強化を合意するなど、首相の優柔不断な姿勢に対して開いた口が塞がらない。

 

国際秩序維持、日米部隊の指揮統制強化を声高に叫ぶが 沖縄及び南西諸島に暮らす人々はここ数年沖縄本島の米軍基地だけでなく与那国、石垣・宮古島などにも自衛隊基地が増強され、ミサイル弾薬庫が設置され日米合同の軍事演習も繰り返され国民保護法により、戦時の避難計画やシェルター設置なども取り沙汰され地元の人々は「戦争勃発」による生命と安全の不安に脅かされているという。

今回の日米共同声明はその動きを加速するものである。国民から支持されない岸田首相は早晩首相の座を降りざるをえないだろうが、自己保身のために国民を戦争に巻き込むようなことはやめていただきたい。

 

 

まるで他人事である。沖縄に寄り添うとか、心の痛みなど寸分も感じていない。

 

前出の節子さんは「権力者どもが庶民のささやかな生活を潰し、野心家どもが先祖の土地を売り渡す。彼らの手に委ねて

         いたら島の生活は奪われ、戦争への道がまた開かれる」

 

 

日本の総理が近隣の国、中国や北朝鮮の脅威(これらも意識的につくられたもの)  これまでの歴史のなかで日本が朝鮮半島ゆや中国を植民地にしたり、足場にしたことはあっても、中国や韓国朝鮮が日本を攻め立てた歴史など一度もない。

あえていえば 「元寇」かもしれない。けれども、上陸寸前で撤退している。

 

私がこどもの頃は、政府はさかんに「ソ連」脅威論をあおっていた。米ソ対立のなかでソ連脅威論をさかんに煽った。

いま、なぜ中国脅威、北朝鮮のミサイル発射を騒ぎ立てるのか。そこには、権力者の意図がある。

 

なすべきは、先の戦争に対する真摯な反省の継承である。

1993年従軍慰安婦の調査などに関しての政府見解  河野談話

 

 

戦後50年の村山談話

 

などがその後  の歴史認識を修正する 動きのなかでないがしろにされている。

 

かつて隣国に対して多大な傷を与えた国が何を理由にまた日本に攻め込むというのか。それは自らの無反省を

示す証ではないか。 私たちは あなたがたを挑発しています。いろいろあなたがたを怒らせることをわざとしています。

だからあなたの国は日本に対して怒り 攻めることもありうるでしょう。と それが「対中」「対北朝鮮脅威」である。

 

かつて石垣市長だった大浜長照さんは次のようにいったという。

「国家が故郷の海に緊張をもたらしても、我々国境の島々は、緊張の海を平和の海にしなければならない。

国はどうであれ、私たちの島は戦争のトゲは用意しません。限りなく友好を求めて、平和を願うものです」と。

 

いま必要なビジョンは

「これ以上周辺国を唸らせるような要塞の島に変貌し、緊張を発信していくことは、沖縄県の本意ではない。

アジアの架け橋になりたいと平和の海を川回った沖縄の先人たちの気概にこそ、我々沖縄県民は希望と理想の照準を

合わせていきたい」

            これなんです。