関西の2027年度受験生はいよいよあと3か月余りで入試本番ですね。

みなさん志望校はほぼ決まっているでしょうが、併願校などでまだ決めかねている人もいると思います。

 

そこで以前から気になっていることを少々書きます。

なお、特定の学校を上げたり下げたりする意図は全くありません。

またここでは関西の上位校(特に男子)を主眼に述べています。基本的に1度しか受験機会がない学校だけで比較しています。

 

合格者偏差値≠入学者偏差値

 

小見出しに言いたいことのほぼ全てが詰まっていますが、補足を少し。

 

志望校を決める際にどの家庭も必ず参考にするのが各塾が出している偏差値表(合格可能性80%偏差値)ではないでしょうか。

しかし、これはその学校から合格をもらえた子たちのデータであって、実際に入学した子たちのデータではないことに注意が必要です。

 

以下は主な学校の2026年入試データです。共学校も合算で表記しています。洛南は内部進学者は省いています。

西大和に関しては、本校受験のみのデータです。地方会場や特色入試などのデータは入っていません。

(なお、データは総合進学セミナー/四谷大塚のHPから拝借しています。)

 

校名  受験者数  合格者数  募集人数 合格者数上位7塾の合計 日能研R4

西大和    1018       506     220      709      67

洛南    822    296     190      332      63(専願)

大阪星光  671    281     190      293      63

東大寺   743    410     200      450      67

甲陽    335    221     200      239      64

 

特に不自然な点はありませんが、合格者数に対して西大和だけが上位7塾の合計が異常に多いのは、東京会場での合格者数が前者(合格者数)には含んでいないのに対して、後者(上位7塾の合計)には含んでいることが要因と思われます。

本校以外でも約900名程度の受験者と300名以上の合格者がいるようですが、重複等もあり実態が把握しきれないので省略します。

 

データから見えること

 

各校の合格者数に対する募集人数(≒入学者数)の割合を見ていきます。ここではこの数値を歩留まりと呼ぶことにします。

また、実際は募集員数よりも入学者数の方が若干多いので、データも数%上昇すると思います。

 

  歩留まり率

西大和  30%台半ば?

洛南   64%

大阪星光 68%

東大寺  49%

甲陽   90%

 

西大和に関しては、試験日、受験会場、受験回数、受験の種類が多岐にわたり収拾がつかないのでざっくりの数値です。各学年30~40人程度いると言われている寮生(地方出身率高)を除いた数値を本校合格者で割っておよその数字として表記しています。

 

各学校ごとに見ていきます。

 

まず、甲陽(偏差値64)ですが、ここは統一日から2日間入試のため第1希望者の割合が多く、90%以上です。合格者偏差値=入学者偏差値といってもよい唯一の学校です。この学校の数字が基準になります。

 

次に大阪星光(偏差値63)です。ここも歩留まり68%と上々ですが、統一日入試校にしては少し寂しい数字です。洛南、東大寺、最近では西大和とのダブル(トリプル)合格者が辞退しているためと考えられます。ただしこの数字はここ7年程度調べた限り大きく変化はしていません。また、辞退者の大半であろうダブル(トリプル)合格者は持ち偏差値が高いため、入学者の偏差値は数ポイント(1~2ポイント?)下がるはずです。

 

続いて洛南(専願偏差値63)です。専願用の偏差値が出ているので、合格者偏差値=入学者偏差値でよいと思います。ここは受験後に専併の切り替えが可能です。これは事実上灘落ちを拾うためのシステムなので、灘落ち(一部甲陽)の切り替え者と、もともとの専願者の偏差値を合わせて見て63ということかと思います。それを踏まえるともともとの専願者のみの偏差値はもう少し下がると思います。ちなみに、併願偏差値は70となっていますが、これは灘合格者の偏差値と見てよいかもしれません。

 

東大寺(偏差値67)ですが、歩留まりは49%とあまりよくないです。半分の人が合格しても辞退しており、その大半は灘合格者でしょう。逆に言えば、灘受験者の併願先として多く選ばれているからこそ辞退者も多くなりそれ故に合格者偏差値が大きく上がっているとも言えます。入学者の偏差値はそこそこ下がる(3~4ポイント?)と考えられます。

 

最後に西大和(偏差値67)です。ここは2日目の午後という他の難関校と唯一被らない入試日です。その分受験者も上記校の中で最多ですが合格者も最多です。歩留まりが良くないのはまだまだ第1志望にしている人が少ないからと言えそうです。灘志望者の多くが併願しているため、(さらには東大寺や洛南も)入学者の偏差値はかなり下がる(5~6?)と思います。

 

 

予想される入学者偏差値

 

以上を踏まえて、入学者の偏差値(入学者80%偏差値)を出してみます。

歩留まりが悪いところほど大きく調整しています。(独断ですのであしからず)

 

西大和  60~62

洛南   63

大阪星光 61~62

東大寺  63~64

甲陽   64

 

どこも似たり寄ったりになりました笑。よく甲陽が入口偏差値の割に大学実績がすごいと言われるのを聞きますが、それは間違っていて、他校が実態以上の高偏差値になっていて入学者の偏差値は大差ないから(むしろ高い?)というのが私の結論です。

西大和と洛南は女子の存在が大学実績を押し上げていると思われますが、男女別の実績が非公表なので何とも言えません。

 

甲陽は近年志望者数の減少が気になります。どの塾も一人でも多く灘を受けさせたいので、甲陽が推されることがないのも原因の一つでしょう。しかしあの2日間の重量級の入試を潜り抜けているので、入学者の学力はしっかり担保されていると思います。

各塾では何かとランク付けしてきますが、このあたりの学校はレベル差は少なく偏差値では何もわからないので、過去問の相性や校風、通いやすさなどで受験校選びをされると良いと思います。