「ゆるキャラ診察八景」 | todakaclのブログ

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呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
折々につぶやき珠に【大声カモ(*'▽')
当面【gooブログ】で消失した過去ログ掘削が主です

「ゆるキャラ診察八景」

2010-12-22 15:30:04 | 健康・病気 

(*'▽')診察風景は2011の移転以来サマ変わりしてるので、近いうちに新版あげます。

 

 まあ自称なんですが、私は人間が「ゆるい」というか、他人ヒトにも「緩い」、固い言葉で格好つければ「寛容」ってんですか。ここまで言うと、「大きく出たな、こいつらしか。」てな書き出しです。
私んトコロの診察室の中でのやりとりのサンプル的なものってのを、そのホンワカした感じ、明かる気なその場で発せられることば、しぐさなんかから、良いものを感じていただけたら幸いです。
ま、専門科の方には、なんていい加減な。とか、ありそうなものも含まれてるやも知れませぬが、そこは、この大胆さ・乱暴さに免じて、大目にみてやっていただければ助かります。

わがクリ(クリニック、診療所のことを、ネット上こんな風に略すのがはやり)は呼吸器科に限らず内科全般を引き受けて診療してますので、高血圧やら高脂血症(いまどきは脂質異常症:馴染まず)に糖尿病、4番手に高尿酸血症の方々が、割とドロップアウト離脱・脱落もせずに長いこと通よってらっしゃるので、その方々のエピソードから手始めに。

「すんまっせん、5,6日遅めに来ちゃいました。お恥ずかしい。」
「いいよ。知ってる。30日分で35日持っちゃうんでしょ。だいたいが、日曜日に飲み忘れちまうヒト多いんだよね、これが。いつもよりゆっくり朝寝して居間でごろごろしたり、朝も4時5時の早くから釣りだ、ゴルフだって休日をフル活用とか。ほかの6日間とは違いますわな、行動パターンが。みんな似たようなかんじで、いつもの朝のおクスリとんじゃいますわな。
そんなもんでしょ。でもあんまり深刻な失敗とまでは思わなくていいんじゃないですか。

だって、いままで無手勝流のクスリなし、たいして効果のない減塩、運動の努力では無理だって分かって、始めた薬物療法でしょ。365日クスリの援軍ゼロの世界から、300日あまりがクスリありで、たったの50日くらいがクスリなし。充分報われると思いますよ。それに、最近のクスリってのは良く出来てて36時間くらいは効果が続いたりするから、飲まんかった日にガバッと上がることもないし、上手いことに、日曜・休日ってのはリラックスしてるから、一番クスリの助けが要らない日だったりする。飲まんかったのを心配するそのストレス自体が逆に良くないってのも。だいたい100点なんて中高生のころ滅多に取れんかったのに、今更やないっすか、あはっ。」
とか、大胆に是認しちまう。
このままで100点だなんて主治医はおもってないんだけど、原則、この「ゆるさ」には何かしら良いことが付いてくるものと思って診療してます。

28日分もらって、必ず同じ曜日にきちんと100%コンプライアンス(受動的で良くない言い回し→アドヒァランズ:やる気、遵守)の方も居るにはいるんですが、わがクリは呼吸器科の専門の患者さんが遠方から来やすい様にと、福重ランプの傍、202号バイパスの表通りで、駐車場もゆとり目で(家賃がっ、きっつい。この不景気では痛い)構えたのが、こっちにも便利だったらしく、働き盛りの方々、子育て盛りの方々が大勢タイセイの外来。
んで、みな何かと忙しい方なんで、朝なんかがあったりすると、ボコンと内服忘れる。そんなときは忘れたのが確実なときだけは、午前中ならそこで服用すれば。かわりに飲んだかどうかはっきりしないときはダメ。こっちが大事。高いのなんとか、抜けたのは何とかなるけど、勘違いで倍量つかうと血圧下がりすぎたりしてその方がカラダに良くないから。

ま、みんな生活が前面・大事な関心事で、健康のための服薬はなんだかんだ言っても2番手になるもんじゃないかな。というと、患者さんのココロが落ち着く。なんだみんな似たようなモンなんだ。○○で忘れるのもそんなわけだったんだ。100点じゃないけど、合格点だよって主治医がいってくれるなら、まあまあかな。
そう、本来、365日が目標。大体が治験とか大規模臨床なんかでは、100%服用でないと、データとしての信頼性が得られない。そうそのとおりなんですが。
ここは、臨床、現場なんで、研究・将来のための布石の場じゃないことを思い出してもらいたい。現実の生活の中に生きてる患者さんを扱うので、その中での妥協点をみつけて、BestでなくともBetterを実行・実現するのに責務がある。←ちょっと決め・極めすぎですか言葉。

医師が手にするデータは、100%服用時の効能・効果です、あらためて言うまでも無く。そのうえ現況の医療の体系・組織の実態からすれば、服薬が90%しか守れなかったらどうなるとか、わざわざ研究する暇も、費用もないのが現実。
そこいらの根拠のなさも飲込んでしまって、現実を生きてる患者さんと接するのが臨床だと思う。

反って、腐しますが、
サラリーマンなんかに「なんで1週間遅れで来るんだ。クスリ切らしたんじゃないの?」「それが、その30日分づつなのが2日分ずつ余っていって(土曜にきちんと来るから)その残りやら、珠に何日か忘れてたもんで。」「ちゃんと飲まなきゃダメじゃないか。脳卒中やら、心筋梗塞で命縮めることになるからね。もっと真剣に取り組まなくちゃ。」

はあっ?2つ悪い。
ちゃんと、殆どの日は内服してる「良」(優・良・可・不可)の方のヒトに対してのポジティブな評価になってない。気持ち挫けちまいますよ。平均的な社会人なら。やっぱ怒られたか、でもなんか損した気がする。小学生が、教諭に叱られてるんじゃあるまいし、大のおとながなんでまた。
そう、損してます。
なんだかんだ言っても、治療の必要性があることしっかり分かってるからこそ、覚えてる殆どの日は、クスリ飲んで、何故か余り目だったので、なくなりそう、なくなったその日に受診してるわけで。やる気アドヒァランスは優等なヒトなんで。叱られるかもと覚悟ありの方々。おおむね褒められて、ちょっと注意を受ける。のが分ブン相応かと存じますが。みなさんはいかが診ますか。

2つ目。もっと悪いのは、極端な表現を使ったがために、ほぼ嘘つきに。
約1ヶ月のあいだ、2,3日それも連日ではなく、前日の服薬の効果が結構残ってるのを望める単日の欠落。そのくらいで、一般人が最も恐怖して、それを避けるためと、自覚症状も無く、自分の・家族の将来のため・保険(本来の)としてはじめた内服・通院。
そんなヒトに投げかけるべき言葉じゃあ無いです。残酷、失礼、かわいそう。とは思いませんか。
なんか、「A」ではじまるテレビCMの作り方の上手な業界各社の、「脅し」、連想しちまいます。
10日やって、1日忘れたくらいで、死にます?データないでしょ。野蛮な発言ですよ。

医師ってのは、怖がらせることで、導くのではなく、「安心」・「安堵」、こうすれば大丈夫ですよで導くべき「責を負う」ものとこころえます。ここは強く言わせてもらいます。
まあ、自戒っぽいこと言えば、咎める方が天使に近くて、それでいいんじゃないって言ってる私はささやきの悪魔かもしれない。なんか、勿体なくて。けっこう頑張れてる人たちにエールのひとつ、褒め言葉のひとつはあげたいもんで、あはっ。

八景なんて言い出したから、ほかのを。
高脂血症
代謝・内分泌学会の著名な先生方の講演を聴いててなるほどと思った話で、コストをきちんとおっしゃる。コスト&ベネフィットの見地から、分かりやすいことから言えば、血糖降下剤、糖尿病治療薬は早くから、HbA1cを1.0下げるのにどれくらいの薬剤費がかかるかを、薬剤ごとに調べたデータの表やらグラフをしっかりスライドで提示して、マクロの国内全般の総医療費に占める糖尿病治療薬の成果がらみ。αグルコシダーゼが、この場合はかなり不利。低血糖という最も避けるべき副作用が出にくいからと、デビュー当時は一般医家で頻用されてた。Butなんである。

とても、合理的な見地だと思う。若輩からスタンディング・オベーションもの。
良しにつけ悪しきにつけ、医療は、特に「生活習慣病」(私見だが、嫌いな命名。まるで本人のせい、を強調してる。社会が、生活様式が変わったことを表にしてない。「成人病」なつかし)は、基本的に、動脈硬化を進展させ、死因の2,3位の脳卒中(梗塞・出血)、心筋梗塞を招かないための、大事に扱うべき疾患。その2者にかかる費用の比較。正確には、後者は死なずに生き残ったものへの医療や介護の費用で、それを防ぐために20倍単位(5%に比し)の方々に、毎日の努力を強いる、勧めるかと。いずれの対費用効果に利がありや。
もっとも、お断りしておくが、費用でなく、重大な3疾(ガンは除く)を被ることによる、精神的ダメージ、社会的損失(労働力)の面が大きく、同列では議論できない面が多々存在する。

だいぶそれましたが、その講演での収穫の一つに、LDL-choを140とか100以下にキープすることのメリットの分かりやすいたとえ話があって、今も、診療中にしゃべらせてもらってるのを紹介します。
「大雑把な数字で例えとして分かりやすく数字を使いますが、100人のLDL140overの方が居て、無治療だとすると、10年間で5人が脳・心血管の大エピソードに見舞われるとする。それを皆さんに頑張ってもらって、全員がきちんとカット・オフ値より下をキープしたとすると、5人が1人になる。
つまり、一見すると、じゃあ残りの95人は、クスリなくても大丈夫やん。というのは、早計で、助かった4人も、無関係に見える95人も、どのヒトがそう、なんて見分けがつかない。わかりゃ良いんですがね。残念ながら、医療・科学のうけとめるべき限界。
だから、みんなで、頑張らなくちゃならないんですよ。」

医師の私としては、100人が日々頑張ってもらうおかげで、5人が1人という、80%の奏功で、不幸を避けれるのは大きい数字とおもう。
患者さんは、自分がその助かる4人かもしれないと思えば、前向きになれる。
このあたりの、説得力が好きで、日々結構使わせてもらってます。

にしても、
高血圧のヒトとは認識・病識・意識がちがい、高脂血症での服薬習慣はもっと雑。
「あははっ、3日間で2日」とか、「2日に1回服用してたから、今日来ました。」と、
30日処方のヒトが、45日目とか2ヶ月目に来たりする。意図的な間引き。さすがに私だって、やりやがったなって思う。
基本的な背景は、ヒトってのはみなクスリを飲まずに健康に暮らしたい。その延長に、飲まずに健康なつもりで居たい、振りがしたい、思い込みたいがあるように私は観測してる。病気が軽く見えるほど、その本能的な願望・行動が出る。
高尿酸血症(「通風」←保険は発作時しか通らん?)だと、わたし流のゆるいのがダイレクトに通じる。健康診断で尿酸が7やら8やら9とかが続き、何度も何度も再検とか、要治療の印字が返ってくるもので、どうしましょ。とわがクリに来てみる。

蛇足だが、健診専門の検査会社の値は、こちらで再検するとほぼ100%もっと低値が得られる。
健診前の絶飲食(水はいいのに、もう胃カメラの時代)が災いしてる。いまどき、空腹時を判で押したように測定するのでなく、日中の来院した時間帯のばらつきを利用して、食後高血糖(⇔HbA1cほぼ正常)をみつけやすくしましょう。と糖尿病学会は提唱してる。ま、TGトリグリは食後4時間かかるの知ってても、150の根拠薄いこと、ますます、あたまを使わにゃならんけど。
それと邪推とまで外れてないと思うのは、精度もあって、たぶん無難な高めを出してるのもありそうだ。LDL178で即、要治療とあったのを1ヶ月のズレで142がでることも。「残念。」二人して。

もと戻して、スタチンはさすがに、その辺の服薬忌避、避けたくなる本能のくだり話して、検査値がそんなかたちでも良好なら、ストロングをマイルドにかえて基本毎日で、たまにうっかり忘れるぐらいでいきましょうや、と提案してます。降圧剤の努めてるけど忘れた、というのとの事情の違いですかね。
尿酸治療薬はまた、派手な方が多い。
30日とか40日で渡したのが、半年後に来るとかがザラ。そんなもんかも、と思うことも。
概して、通風の発作を一度も浴びたことが無いけど、健診医にすすめられ一念発起した人たちだから、動悸付けがうすい、相対的に。年に30錠を4,5回もらいに来る。それでも本人は、なんとか治療してるという気持ちなんですよね。

「ま、いっか。」
偉そな事言いますが、この言葉は私の大事な安全弁。医業という限定でなく、人生観そのものに組み込んで久しい。この言葉つぶやいて、納めちまう。「楽」なりました。
こんなもん、そのへんで、完璧なんてそうあるもんじゃない。

じつは、出入りのMRたちに受けてもいる。【明日できることは、今日やらない。】なんか通じる。
今日中にここまでとプレゼンの準備で100%納得いくまでやってると、2時3時きて、なんと本番の時間帯に、脳みその消耗が堪えて、実力発揮の臨機応変の知的有能さがスポイルされる羽目に何度あったことやら。それよか、80%90%で手を打って、23時くらいには帰宅して、たっぷりの睡眠。余力で、朝思いついたことを、織り込んじゃってもいいんじゃあないの。かなりカルチャー・ショック的に感銘される。自画自賛です、またです。

そう、若い頃刷り込まれた「今日出来ることは、明日に伸ばさない。」の言葉だけでは足りない部分の捕捉的な処世術かも。
また戻しますが、それが、痛風発作を経験した方々はまた違う。1度2度他院や当院で痛風発作の5日間、1週間の苦しみを経験したあとは、性根が入るってやつで、スタチン服用並になってる。ガシッと、ほぼ365日のヒトもいますね。人間って案外おおきくは外れないもんですよね。懲りるってヤツですな。分かりやすいヒトたち、我も同じ。

てな流れで、3大成人病&高尿酸血症語ってきましたが、そう糖尿病になると、この服薬習慣では右に出るものなしの、皆さんまじめです。毎日ってのはほぼ100%達成。
ま、昼のαグルコシダーゼとか、ショートアクティングのいただきますの箸をもったら飲みましょうクスリは、忘れる方居ますけどね。この分は、背広のポケットにでも2錠くらいをシートのままでいれといたらとアドバイスしたり、あっさり軍配おいて、3回中2回でもいっかとかいう大胆な現実主義もままあり。よくなさそうだけど、挫けて、ゼロよりはかなりましですよね。どうでしょ、まずい?
まあ、昨今は食後過血糖のほうが、HbA1cより血管病変に影響大だっておっしゃてますから。

んで、真打の糖尿病診療での、「ゆるい」のは、
不調なとき。HbA1cが1.0上ずったりとか、BS200越えたり(当院は随時測定が多い。みなまちまちの時間帯に来る←これも重鎮のお勧め)したとき、概して患者さん本人が、えぇーってショック受けてる。大型犬に毎朝引きずられ小走りで1時間も散歩させてる某有名店のシェフ、勤務中に3本も飲んでたコーラを2日に1本に減らしたタクシーの運転手さん、職員や利用者の様子見に施設内を豆に日に何回も、歩き回ったり資金繰りに駆けずり回る介護施設のオーナーさん。
結構な自助努力されてます。のに、何で?ですわな。

そんなときの私の、業物ワザモノというかテクニックに走りすぎかもしれませんが、こころ安らかになっていただきたく強引に、
「努力は認めますよ。ちゃんとやれる範囲でやってるじゃありませんか。でもね、すい臓が疲れてるのかも。サブの肝臓(高血糖の緩衝装置)が不調かもしれませんね。そうそう、精神的ストレスって結構報告あるんですよ。一過性というか、2,3ヶ月血糖値を上ずらせるとか。」
「この不景気なんで、」飲食店の5月枯れ、夏枯れとか、タクシー客の中洲ばなれとか、介護保険の制度の脆弱なために職員の給料の支払いさえ窮する経営難なんて、「衣食足りて礼節を知る」のウラで、おっきなストレスでさぁな。「大変ですねみんな。一喜一憂。あんまり悩みを増やさずにいきましょ。生活と健康って信じられんほど密接、連動するんで、こころが痛めば身体もね。ダブルで悩まんごとしましょや。」「生きていくこと、生活がきついときゃ、カラダも引きずられますよ、皆一緒。ぐりぐりと『落ち込み』のスパイラルに嵌らんように、心得ていったらいいんじゃないですか。
ま、あと1,2ヶ月様子見て、あんまり元に戻らんとき、また作戦会議しましょ。」
それなり、私の自己評価をつけてる励まし方です。いかがでしょ。

ここまで読み進んでくださってありがとう存じます。なんとなく伝わったかと思いますが、心を大事に、大切に、基本的に主役の患者さんたちが挫けないようにもってくこと、やる気が沸くように、優等生っぽく持ち上げたり、みんなそんなもんだから、横並びの安心感を提供してるのがわたし流の気の長い診療スタイルです。
そう、「病ヤマイは気から。」のウラ読みで「気持ちでヤマイを吹き飛ばす。」
この言い回しを伝えると、案外、受けてますよ。ウチの患者さん達の間で。

 

この流れで、専門分野の呼吸器、とくに喘息の本家とか、咳喘息というここ10年で確立してきた長引く咳・慢性咳嗽のメインの疾患のことで語ります。

自分で「テオフィリン屋さん」と名乗るほど25年前医者になったときから既に先人たちのコヨナク使い馴染んだテオドール、テオロング、テオスロー(最近きえた)と、
この15年の革新的に患者さんたちに、安堵感をもたらし、治療者に勝利感に近いものをもたらし、治療の主役に躍り出た「吸ステ、吸入ステロイド剤」の
2剤をベース、基本治療薬で、30日分渡すのがウチの患者さんの大半です。
もちろん、3番目にSABAサバ(発作止め、スプレー、short acting β acumlter、短時間作動型交感神経刺激剤・気管支拡張剤)を必ずつけます。
咳喘息はちょっとアレンジして、テオ・各種漢方・非麻薬性鎮咳剤の3点か、貼付のβ-2を4番目オプションですが。

ともかくも、その喘息の常連さんたちの行動が、わたし流の本家。
朝起きぬけの食事前と、寝る1時間前くらいのすきっ腹の2回に、テオと吸ステを服用するという用法で、30日分の処方箋を切る。その方々の平均的来院日が、ちゃっかり2ヶ月レベル。
分かりやすく言うと、安定してたもんで、先生がいいといってくれてたから、夜だけにしてました。たまに朝テオで、夜歯磨き前の(嗽ウガイ・口濯ぎユスギ省略できる便利)吸ステとか、その逆。
こんな感じで、60回分になっちまうんで。その上、酒に酔った勢いで寝ちゃったとか、仕事疲れで思わず床トコになだれ込んだ、なんとなくよく意味が分からんけどホヤっと忘れちまった。で、あくる朝そのしっぺ返しが来てあわてて前日夜の分、あわてて服用したりすることもあるが、意外なことにそのまんま案ずるより生むが安ヤスシで、念のため持って出たのに、何事も無く次の夜を迎えることが出来て、そうなんだ。と納得してしまうことも経験するので、65日目70日目なんてことのほうが多い印象が在る。「カラダが『今日はいいよ。』って言ってくれたんだと考えれば。」

これって、吸ステのパイオニアの某メーカーの、250、250から100、100がギャップありすぎて、発作をぶり返し、元に戻さざるをえない苦悩、悩み、閉塞感の一つの光明のように思ってます。
この、「ふと忘れてしまったこと」を幸便に解釈すると、500から200、ちょい工夫で500から350(朝100、vds眠前・寝る前250)の差に比ぶれば、60回分で65日は約10%、70日だと14%くらいのおだやかな減量・減薬が図れることに。結果オーライなのだ。これだとソウ簡単にはぶり返しの発作、退却・元の木阿弥がないのがいい。

その上、なにがいいって本物の達成感、上手く言ってる自信、自分でコントロールできる自負(臨時の受診で時間もロスせず、主治医に頼らなくてもいい日々を手にする)この、ココロの方からのバック・アップが大きい。そう「気で病を」を地で行ってる訳です。これって、私の印象ですが、薬効そのものの物理・生化学的な今はやりの薬物動態・薬理作用で期待されたものの、40%増しくらいに効くプラセボ・ブースター効果(←ちょっと違うカタカナがあったような気がしますが、思い出せない)をもたらしてるんじゃないでしょうかね。

とくに、喘息って病気は、29日間とか59日間、プラス23時間50分・30分くらいはたった一人で、己オノレの判断・決断だけで、風邪引きや乾燥した大気からそろそろやばい、
基本薬をいつもより多めに、夜だけだったのを3日間だけ朝もとか、発作そのものの程度で、ハンド・ネブ(SABAのこと)の朝一だけ、夕・vdsに2回目を追加とかでしのげるのか、はたまたバリンバリンに4回、この一晩だけと5,6回目で朝まで引っ張って、クリに点滴お願いしますと朝一番に受診すればまにあうのか、はたまた、このまんまじゃ無理だけん、海沿いの某救急病院の夜間外来に頼って、NBLネブライザー(設置型の吸入器)、ついで点滴してもらうべきか。
ほんとに、きつめの表現をすると、たったひとりで「孤独な戦い」、「心的葛藤」、「迷い」。
それが上手くいったがための、間引き、間の空いた受診テンポなんだということを、褒めるんですよ。そうすると、もっと元気になる、もっと上手くなって、本当に減量がスムーズに捗るハカドルことの喜びを共有できるのです。そう、ともに喜び合うこと、だいじなヒトの絆、つながりですよね。

【咳喘息】も、こいつは、忘れた頃にやってくることが多い珍しい疾患なんで、多めの処方薬が余ってたら、受診までのつなぎに自分で再開していいことを積極的に認めてます、薦めてます。この病気、幸か不幸か分かりやすくて、風邪の主症状の改善と入れ替わりに来る乾いた咳とか、痰が絡む、エヘン虫がまとわりつく、なんてのは経験者だと、ああ又あいつが来やがったという
素人にも大変わかりやすい性質・症状が来るので、こんなテクニックも伝授できるんです。このフレイシビリティ割とつかえます。ね、やっぱ、「ゆるい」でしょ。

そうそう、話題変わって、たまたまですが、小生すごい飲兵衛ですので未だ嘗てカツテ、より上回る方が患者さんで来たこと無い。それも、役に立つらしく、「晩酌かかさないんだあ。毎日何杯ぐらいなんですかね?」「えぇー、焼酎のお湯割りで1杯ってとこですよ、ホント。」「あはは、2,3杯は飲んどるやろ。1杯じゃ飲んだ気になれんやろうが。」「wかりますか、えへっ。」
このおおらかさ、どんな病気ででもウチをかかりつけにしてる、飲ベたちのオアシスかな。自賛すぎますか、自虐?あはっ。

このセンセなんでもお見通し、そのうえウチらよりもっと不健康そうな生活なのにピンピンしとらす、あやかりたいもんだ。第一目くじら立てん。ってのが彼・彼女らのこころの声。
で、「要は醒まし醒まし飲むのとか、故伊丹ジュウゾウ名エッセイスト・名監督が書いてたように、2泊3日、気のあう友達4,5人で語り明かす、飲み明かすのもいいんだよ。酔いつぶれて寝ちまっても、だれか2,3人は起きてるから出来る話。結構やれるもんだよ。最高の贅沢かも。」
実は、この文章も、百道浜の準夜勤が24時に終わって、自宅に戻ってチョーヤの梅っ酒呑みながら書いてます。今日、久々に良いことの連荘レンチャンだったもんで、締め切りにプレッシャー感じた日々の決着つけれてます。筆走り、安堵なり。きゃああ、なんと泥縄なりや。
私はただのノンベかもしれないが、ひょっとすると、蘊蓄ウンチク、博学アル中なんかもしれませんやね。患者さんにとっては、反面教師なのか、あこがれる対象なのか、我知らず、あははっ。

ただでさえ雄弁・能弁というか雄筆・能筆って自他共に認める私の、多分一番長いエッセイになっちまいましたので、そろそろ【打ち止め】。隠れアレルギー、皮膚、耳鼻咽喉、整形もあるけど・・・
正確には八景じゃないかも。えらそうに持論を語っただけかもしれません。
面白い視点と気に入っていただけた部分は、明日からでもお使いくださっていただくと光栄です。もしかして好評なれば、続編、命じください。ちがうなあと思ったトコは、忘れてください。若造のたわ言ですから。「そこんトコよろしく」←永ちゃん、矢沢永吉風で読んでください。
飲兵衛の長文・吐露にお付き合いくださり、有難う存じます。おそまつさまでした。