こんにちは。塾長の川上です。


「公益財団法人日本数学検定協会」という団体がありまして、この団体が主催する

「実用数学技能検定」というものがあります。俗に「数検」と呼ばれています。

数学に少しでも興味がある方なら聞いたことがあるかもしれません。


協会のホームページからの抜粋ですが、どのような検定かご説明しますと

「数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で

公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。」

ということです。


第一回の数学検定は1992年に実施されています。比較的新しく、私の子供のころには

存在しませんでした。当時の受験者は5500人だったようです。ところが2006年にはなんと

年間30万人です。なぜこれだけ受験者数が伸びたかというと、進学や就職において数学検定

合格という結果が大いに評価されるようになってきたからです。


問題の難易度ですが、そこまで難問奇問の類は出題されず、学年ごとの学習内容を

きちんと押さえていれば合格できます。ただし、2級以上、つまり高校生の数学の内容

より上になると合格率が半数を割り込みます。また、1級だけは別格で、大学の教養課程

レベルの問題なのですが、毎回合格率は一ケタで受験者数も少なく、毎年の合格者が

数十人レベルという超難関です。かくいう私も、準一級(数Ⅲレベル)まではスムーズに合格

したのですが、1級についてはあと一歩のところで合格に達していません。

現在リベンジに燃えています。


さて、そんな数学検定ですが、本年2016年6/18(土)に当塾において数学検定の受検

ができます。数学検定には「個人受検」と「団体受験」という2つの受験方法があります。

「個人受検」とは日本数学検定協会が主催し、選定した受検地で受検する方法です。

一方の「団体受検」とは登録申請した学校や学習塾が日本数学検定協会から委託を

受けて会場を開設し受検の運営をする方法です。受検者はそれぞれの学校や学習塾

で受検することになります。


東大マンツーマンシステム数学・算数教室(当塾)においても「団体受検」の実施団体

として登録申請させていただきました。「数検」のHP内で「外部受検者受け入れ団体一覧」

と検索していただけるとそこから申込ができます。

当塾は個人塾でとても狭いので、わずかな人数しか受け入れられませんが、

塾生以外の一般の外部の方のお申込みも受け付けています。6/18(土)の枠は残り

5~6名程度ですが、5/17(火)まで受け付けておりますのでご応募心よりお待ちして

おります。


また、今後の予定としては、8/27(土)、10/22(土)などとなっており、2か月ごとに土曜日

でやっていこうかと思っています。当塾は東京都世田谷区にありますが、周辺の市区から

もたくさんご応募いただいています。


http://www.su-gaku.net/suken/application/external/organization_list.php



こんにちは。塾長の川上です。


4月に入り暖かくなってきました。これからは過ごしやすい季節になりますね。

もうすぐ入学式や始業式が始まります。新しい出会いや新しい部活動など

にワクワクドキドキしている方も多いと思います。


特に、受験勉強をクリアして第一志望に入学する方は喜びもひとしおでしょう。

学生生活は本当に楽しいことでいっぱいです。友達を多く作ることで楽しさは

倍増します。友達を作る一番良い方法は部活に入ることです。クラスでも友達

はできるでしょうが、部活の友達の良いところは「好きなことが共通している」

ということです。サッカー部ならみんなサッカーに興味がある、美術部ならみんな

美術に興味がある。当たり前のことですが。興味が共通すれば友達になりやすい

ですよね。SNSでも趣味ごとに集まっていたりしますし。SNSで友達作るのも

良いですが、やはりリアルの友達は重みが違います。一生の友達になる可能性

が大きいのです。


世の中友達作りが上手い人ばかりではありません。なかなか周囲に

なじめずに苦労する人もいるはずです。でもそんな自分を責めてはいけません。

周囲に溶け込めることだけが「善」というわけではありません。あなたを受け入れない

周囲の方が配慮を欠いているともいえる訳です。周囲に溶け込めない自分を

自分自身がまず認めてあげて下さい。そして、同じように周囲に溶け込めていない

人がいないかじっくり観察するのです。うまく溶け込めているように見えて、実は

なんとなく合わせているだけの人もいるはずです。そういう人を見つけて話しかけ

てみましょう。溶け込めない者同士で連帯感が生まれるかもしれません。

友達は数よりも質が大事です。本音が言い合える友達と深く付き合っていくことも

広く浅く付き合うのと同じくらい価値があります。


そして、仲の良い友達を作ると、それは勉強にもプラスになるのです。

勉強も一人でやるよりも友達と励ましあいながらやるほうが楽しいですし

成績も必ず伸びるものです。


こんにちは。塾長の川上です


2013年の9月に開業した「東大マンツーマンシステム数学・算数教室」

ですが、4年目の本年2016年は「飛躍の年」と勝手に位置付けています。

その手始めとして、1月に新しい講師を2名採用しました。毎年、年度終盤

のこの時期になると、新しい生徒はなかなか集まらず、逆に、生徒が流出

する傾向があったのですが、どうも今年はそのような気配はなく、今の

講師陣の空き時間も少なくなってきたので、思い切って採用の決断をしました。

3月の今になって振り返ってみると、あのとき採用してなかったら今頃は授業

を回しきれてないなという状況です。年初の重要な決断も功を奏し、2016

年は上々の船出と言えるでしょう。


3月の重要なイベントといえば「確定申告」です。1年間の売上高と経費が

明らかになり、過去を振り返り、将来の戦略を考える良いチャンスです。

「確定申告」はもちろん義務ではあるのですが、義務だからといって仕方なく

作業をするのではなく、売上や経費の数字から、この1年間の何が良くて

何が悪かったのか、それを踏まえて今後の経営はどのようにすれば良いのか

をきちんと分析できるか否かが今後の成功への分岐点となります。


また、今年の入試の結果も出まして、受験生は高校受験の2名のみだったの

ですが、2名ともに見事第一志望に合格されました。昨年からの累計で

いくと、今まで100%の確率で第一志望に生徒を合格させることができています。

補習が中心の塾ではありますが、きちんと受験生を合格させ続けることが

できています。我々にとっても励みになり自信になります。

別に他の塾を批判するわけではありませんが、通っている塾の規模や東大合格

実績が本人の合格につながる訳ではありません。要は、本人がどこかのタイミング

で合格に向けてスパートをかける、ギアチェンジできることが合格につながる

のです。学習塾というのはそのフォローをし、環境作りをすることが仕事となります。

我々はどんなにできない子でも決して見捨てません。本人のハートに火がつく

のをじっくりと待ち続ける指導をします。親御さんもあせらずにお子様を見守り

続けて下さい。そうすれば必ず第一志望に合格できます。




こんにちは。塾長の川上です。


現在、新学期に向けての広告を作成中で、内容が固まり

印刷業者に発注を掛ける段階です。おそらく、3/1あたり

に新聞の折り込み広告を入れる予定です。


折り込み広告を作る作業というのは、営業活動の一環

であることはもちろんですが、塾の活動全体を振り返る

とてもよい機会となります。

折り込み広告は定期的に作っていますが、毎回同じ内容

にするのはあまり褒められたものではありません。直近の

活動を振り返り、アピールできるポイントが増えてきたなら

必ずそれを広告に反映させるべきです。



今回の広告においてのアピールポイントについて検討して

みた結果は次の通りです。


①新しい講師が増えたこと


②志望校への合格率が高いこと


おかげさまで最近は順調に生徒数を伸ばすことができています。

そのため、1月に新しい講師を複数名採用いたしました。

いずれも優秀で今後に大変期待が持てます。


また、受験シーズンの真っ只中の現在、順調に合格者を出す

ことができています。集計してみた結果、「開業以来、受験生

全てが第一志望に合格している」という事実に気付きました。

受験生の総数が他の塾と比べて圧倒的に少ないですし、

超一流の大学に合格している生徒が出ているわけでもありま

せん。しかし、「受験生全員が第一志望に合格している」という

事実は地味にすごいことなのではないかと思い、広告にて

アピールしてみようと思った次第です。


「受験生の現在の実力に見合った学校を第一志望として

無理なく確実に合格を勝ち取る」という戦略は、大手予備校

に対抗して生き残るためには非常に有効なのではと考えて

います。







こんにちは。塾長の川上です。


中学受験も終わり、これからは、高校入試、大学入試へと進んで

いきます。


中学受験に見事合格された小学生、および都立の推薦に合格された

中学生などは今はバラ色の人生でしょう。

一方で、まだこれから受験を控えている方は緊張でご飯ものどを通らない

という人もいるかもしれません。


前回、受験に向けての色々な心構えをお話ししましたが、本番で緊張

しないとっておきの方法で一番良いものは、やはり「ひたすら勉強をする」

ことです。この時期は、学校登校日も減り、昼から自宅で時間が余ってる

ケースも多いです。暇があると余計な事を考えるのが人間というもので、

何もしてないと、迫りくる入試へのプレッシャーに押しつぶされる場合もあり

ます。


そんなときは「昼から勉強する」というのが正解です。では、この時期には

何を勉強すべきでしょうか。

はっきり言って、いまから新しい知識を覚えていくのはナンセンスです。

この時期になって初めて聞いたというような内容は切り捨ててしまいましょう。

しっかり今まで勉強していればそんなことは起こらないはずですが。


そして、やるべきことは2つ。


① 時間を測って志望校の過去問を解く

② 教科書レベルの総復習をする


まず①についてですが、答え合わせをして得点を計算したら

見直しは「絶対落としてはいけない問題」だけに絞りましょう。

受験で致命的になるのは「絶対落としてはいけない(みんなができる)問題

を落とすこと」です。そして、「なぜその問題を落としたのか?」を

しっかり追求しましょう。とれる問題を落とすということは、基本ができて

いないということですので、教科書やテキストを見直してください。

時間配分の問題の可能性もあります。簡単にとれる問題は早め早めの

時間帯に終わらせてしまうことが大切です。ギリギリの時間にやると

あせりでミスをする可能性が高くなるのです。


次に②についてですが、「覚えること」を中心に総復習をしましょう。

人間は覚えてもどうしても忘れてしまうものなのです。だから、試験当日

に「一番覚えている状態」に持っていくように工夫しなければなりません。

特に試験1週間前を切ったら、全ての暗記項目を2~3回転するように

頑張りましょう。歴史、地理、生物、化学、漢字、英単語・熟語、数学の公式

などなど、暗記すべきものをピックアップして一気に総復習してください。


あとは、自信をもって試験会場に向かうだけです。

みなさんの合格を祈っています

こんにちは。塾長の川上です。


センター試験も終わり、いよいよ本格的な受験シーズンの

到来です。


今までまじめに勉強してきた人もそうでない人も本番では

同じ条件、同じ土俵で戦います。


はっきりいって今までの模試の結果や偏差値は全く関係

ありません。本番で合格点以上の点数をとりさえすれば

良いのです。


模試の上位者が確実に合格するかと言えばそんなことは

ありません。実力を発揮できずに散っていく受験生は毎年

数多くいるのです。


なぜそうなるのか。それは、本番ではプレッシャーが半端なく

かかるからです。このプレッシャーは特に成績上位者にかかり

ます。あたりまえですよね。模試で成績維持しているのに本番

で失敗したら目も当てられません。成績上位者にはこのプレッシャー

がかかるのです。


一方、成績が芳しくなくくすぶっていた人たちには「開き直り」が

できるという強みがあります。ダメでもともと、しかし、最後まで

あきらめないで答案用紙を埋めていく。この粘りが大切です。


本番で緊張しないために大切なことは「模試のつもりで本番に臨む」

ことです。例えば1月に「第三回全統模試」を受けたのならば

本番は「第四回全統模試」のつもりで受験しましょう。


あとは何よりも体調管理です。冬場というのは風邪をひきやすい

季節です。風邪の原因は、寒さというよりも、乾燥によるウイルスの

飛散量にあります。特に人込みの中にいると、人から人へとウイルス

が伝播していきます。マスクや手袋をして体内にウイルスを取りこま

ないこと、うがいをして喉を潤して体外にウイルスを除去すること、

家から帰ったら必ず手洗いをすること、など細心の注意を払いましょう。


プレッシャーに打ち克つこと、自身で体調管理ができること、など

合格のためには学力以外に必要なことがたくさんあるのです

こんにちは塾長の川上です。


2013年9月に塾を立ち上げて早くも4年目の2016年を迎えました。

昨年は今までの地道な努力が花開いた年だったというのが感想です。


競合する大手塾がひしめく激戦区にて、「算数・数学」に強みを持つ

個人塾としてひっそりと開業をしました。開業当初は物珍しさからか

比較的とんとん拍子に生徒が増えたのですが、数カ月もすると半減して

しまいました。しかし、ここであきらめてしまっては元も子もありません。

何が足りなかったのか真剣に向き合い、主に授業の内容の改善と

営業面の改善に取り組みました。

アルバイトもやめることが多かったので、人事や雇用についても改善

していきました。


昨年、2015年はその努力が着実に実り、それが売り上げという成果に

つながってきたという実感が持てました。自分が東大出身だからと

言ってそれだけで生徒が増えるわけではないという当たり前のことを

実感することができました。


やはり、一人一人の生徒に真剣に向き合って、それぞれの目標を達成

すべく最大限の努力をし、それを結果につなげること。これが評判を上げて

いく近道なのです。一人一人の生徒にしっかり向き合うためには

完全マンツーマンというシステムは最適なのだと改めて実感しています。


今後もこの気持ちを決して忘れず、生徒の輝かしい将来のための一助と

なれるように頑張ってまいります。


ところで、スカイツリーが開業したのは2012年5月22日だそうです。

我々が開業したのとわずか1年違いです。スカイツリーとともに私たち

も歴史を作っていきたいと思います




こんにちは。塾長の川上です。


最近なかなか忙しく、ブログの更新が遅れてしまい申し訳ございません


本年最後のブログになります。


さて、前回の続きです。数学・算数が社会において、人間形成において

どのように役に立つのかを考えます。独断と偏見ではありますが、箇条書き

にしてみます。


① 事務処理能力


  計算力を身につけること、そしてそれを素早く解くこと。計算は単純作業

  で面白みに欠けるものですが、大量の計算をこなすことによって、ルーティーン

  の仕事を早く正確にこなす能力が身につきます。


② 論理的思考力


  

  これは予想がつくと思います。定理、公理、公式などの数学を解くうえで

  の「決まり事」を利用して問題を解決するというのが数学の問題の大半を

  占めます。これを演繹といいます。つまり、一般論から個別具体的な問題

  解決をはかる方法です。また、数学には証明問題というものがあります。

  これは、逆に具体的な事象をもとに一般論を導くやり方で解答します。

  これを帰納といいます。つまり演繹とは逆に個別具体的問題から一般論

  を求めるやり方です。個別問題から一般論へ、逆に一般論から個別問題へ

  この往復が自由自在にできること。この能力は社会に出ても大変役に立つ

  ものです。非常に応用の幅が広いのです。


③ 忍耐力


  数学には解答の糸口がすぐには見つからず、試行錯誤して悩ませる問題

  が多いです。これをあきらめずに時間をかけて考える、最後まで解けなくても

  粘って分かるところまで書いてみる。そういった経験を積み重ねることで忍耐力

  が身につきます


④ パターン認識力


  数学の問題はある程度パターン化しています。難しい問題であっても、問題を

  多くこなしている人ならば、「前にやったことがあるかも」と気がつくことも多い

  はずです。これはパターン認識力が身についている証拠でもあるのです。

  社会に出てからも「これと似たような仕事を前にやったな」と気づければ

  初めての仕事に向き合うときでも一から教えてもらわずにできるようになる

  場合もあるでしょう。


⑤ 問題解決力


  数学の問題にある文章や図やグラフというのは問題を解くうえでの重要な

  ヒントになります。それらをフル活用しなければなかなか問題は解けません。

  与えられた条件、情報をヒントに問題解決をはかる姿勢というのは社会に出て

  からも役に立ちます。洗練された問題になると、解答には不必要な情報を

  あえて交ぜることもあります。情報を取捨選択する力も同時に身につくわけです。


⑥ 直感力・感性


  羽生善治という有名な将棋の棋士がいまして、その方の「決断力」という著書に

  書いてあるのですが、その一節を引用します

  「大山先生などは”ここではこんなあたりであろう”と勘でパッと見当をつけて指す

  それがだいたい良い手なのだ。悪い手ということはあり得ない。なぜかというと

  パッパッと指す手には邪念が入らないから、基本的には悪くない。全体を判断する

  目がしっかりしているからできることだ。全体を判断する目とは、大局観である。

  本質を見抜く力といってもいい。その思考の基盤になるのが、勘、つまり直感力だ」

 とあり、そのあとに、数学について言及しています

  「数学は緻密なロジックによって構成された論理的な学問であると思われている。

  しかし、数学界のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞した小平邦彦先生は

  数学は高度に感覚的な学問であるといい、それを”数覚”と名付けている」

  と述べ、その例として、図形の問題で補助線がひらめかないと解けないことがある

  ことを挙げています。


当然ですが、数学ができるだけで、全ての能力をカバーできるわけではありません。

他の学科もやらなければならないし、勉強以外の人生経験も大切です。

しかし、数学が社会で役に立たないという考えもまた極論です。数学は実務で目に見えて

役に立たないだけで、人間の基本的な能力や人格形成に深くかかわっているものです。


さて、みなさま、本年も私の拙いブログをお読みいただきありがとうございました

良いお年をお迎えください



こんにちは。塾長の川上です。


数学が世の中とどのようにつながっているか、すなわち

数学がどのようなことに役立つのか、というテーマは

多くの方が関心を持っていると思いますし、それが分かって

いれば数学を好きになったかもしれないし、もっと一生懸命

勉強したはずだと考える人も多いでしょう。


まず、理系の道を進んだ人にとっては、ある程度数学の重要性

は理解できるはずです。


物理学では三角関数や指数対数を使うことがあります。

技術系の仕事に就いた場合は数学を使う機会もあるでしょう。

しかし医学部に行った人は生物とか化学の知識の方が役立つ

はずです。


一方の文系の道を進んだ人はどうでしょう。大学の授業でも

数学を使うことはめったにありません。計算だってエクセルで

自動的にできますし、経理の仕事をしたって経理ソフトが自動的

に計算します。文系にいったっては算数・数学は社会に出てから

使うことは皆無なように思えます。


しかし、よく考えてみると他の教科も社会に出てそのまま役に立つ

というものはあまりないのではないでしょうか。よく聞くのが英語の

話で、文法中心の英語教育はよろしくない、グローバル社会となった

現代では「しゃべる」「聞く」を中心とした指導をすべきだという話です。

もちろん正しい認識だと思います。しかし、これはあくまで実務で

すぐに役立つという視点からものを見ての発言です。社会に出て

からの実際の仕事に直接役立つという視点で考えると学校の授業は

ほとんど役立ちません。専門学校の授業を受けたり、企業の研修を

受ける方がはるかに実務能力は高まります。


忘れてはいけないこと、そして現代人が忘れがちなことは、学校教育

と実務教育は別だということ、学校教育の目的は実務能力を磨く以前

に必要な人間としてのベースになる素養を磨くことであるということです。

そして、その特徴は、見た目の成果が分かりにくいということです。

現代人は表面的なものしか見ないで本質を見逃してしまいがちなのです


現代の日本の学校教育におけるさまざまな問題点は、学校教育の

カリキュラムが人間としての素養を磨くに必要十分なものではないこと

を証明しているものだとも言えます。算数・数学が学生の人間としての

どのような素養を磨くのに役立つのか、それを次回に考えていきます



こんにちは。塾長の川上です。


前回は、中学受験の算数の文章題を解くときに

図形の面積の公式を応用できるというお話を例に

一見してバラバラに見える単元、あるいは公式など

が相互につながりを持ち、応用が利くというお話し

をさせていただきました。このように相互の関連性

を見出すことを体系化するといいます。


世の中には、体系化することが正に勉強であると考える

教育者や学者の方も多いはずです。ノーベル賞を受賞

するような科学者も、いきなり大発見ができる訳では

なく、地道な実験の積み重ねがいつしか花開くのです。

実験をする際は、目の前の現象をヒントに、結果を予測

します。これを仮説を立てるといいます。目の前の現象

が○○の場合に成り立つということを「仮に」結論づけて

その仮りの結論が正しいかどうかを実験によって確かめ

るのです。こういった実験のことを「検証」といいます。

検証の結果予測通りの答えが求まれば、仮説が正しい

はずだと考えられる訳です。その結果、新たな法則が

確立され、一見バラバラに見えた現象も一つの法則の

下にあることが発見されるということもあるわけです。

これも一種の体系化と言えます。


さて、前回、算数の図形の公式が「平均」や「食塩水」

の文章題に応用できることを述べ、算数の単元相互

に関連性があることを述べました。体系化するという

概念も先ほど説明しました。しかし、大半の方は

「いや、算数の単元がお互い関連しているのは当たり前

じゃないの?数学自体が陸の孤島で世の中の役に

立たないのでは?」と思っているのではないでしょうか?

「数学なんてなんであるの?社会に入って使わない

のに?数学者を目指す人だけがやればいいんじゃない?

英語が役にたつのは分かるけど数学は役に立たない

よね?高校の定期テストでやらされるから勉強する

けどテスト終わったらすぐ忘れる」などさまざまな声を

耳にします。私はこのような声を聞くたびに嬉しくなり

ます。「みなさん、数学は見えにくいけど縁の下の力

持ちで世の中の役に立っているんですよ!社会に

出てから自分自身にとっても役に立つんですよ!

是非うちに来て下さい、きちんと説明しますから!」

と叫びたくなります。

一体、数学の勉強が世の中とどのように相互関連

しているのか、数学の勉強が社会に出てからの能力

とどのように相互関連しているのか、次回のブログ

で詳しく説明したいと思います。


決して数学は浮世離れした「陸の孤島」のような

学問ではありませんよ(笑)