鉄コン其古卍・番外編 Part 14、国民宿舎鵜の岬です。


国民宿舎鵜の岬


こちらにお邪魔したのは勘違いから。既出の安楽寺と同じ阿久井氏が手掛けた作品と思い込んで来ちゃいました。

国立国会図書館のデータベースでは、雑誌「新建築」の1971年刊行分に「国民宿舎鵜の岬〔設計・阿久井喜孝他〕」と記されているので、てっきり阿久井氏の作品と思い込んでいたのです。「でもな~、安楽寺とは全く趣が異なるし、デザインも割と今っぽいな~」なんて思ってました。

到着して、早速にフロントで建築年と設計者を質問。そしたら、現在の建屋は1997年に改築オープンしたものとの由。デザインは内井昭蔵建築設計事務所。

どおりで。そうゆうことでしたか…。


国民宿舎鵜の岬

ココは全国屈指の利用率で有名。首都圏ローカルのTV番組で取り上げられることもしばしば。

国民宿舎鵜の岬

装飾の冗長性が、アジアの街並みのカオス感と重なるよう。

国民宿舎鵜の岬

本館裏手は↓こんな感じ。

国民宿舎鵜の岬

さて、下は「日の出・日の入りマップ」を基に自作した地図。建物と日の出・日の入りの方位との関係がわかるようにしてみました。



ラインはそれぞれ、
ピンク :夏至
イエロー:春分・秋分の日
ブルー :冬至
の日の出と日の入りの方角です。

加えて、本記事2枚目の画像、光条ビカビカにしたのはワケがあります。撮影時刻は11:39、つまり正午ちょっと前。

これらのことからお察しのとおり、建物正面が向いている方角は概ね北東です。「概ね」としたのは、部屋によってちょっとずつ方角が変わるから。

なぜ、このような向きで建物を設計・配置したのかが謎です。わたしが施主だったなら、全ての客室から元旦・初日の出が見れることを要求要件書に絶対盛り込むんですが。何か事情があるのでしょう。

フロントのスタッフさんにこの件を尋ねたところ、「一部の部屋では初日の出は見れます。また、中庭に出てもご覧になれます」とのこと。うーん、ちょっと説得力が…。




注:日の出・日の入りの地図はセルフメイドです。正確な方位は「日の出・日の入りマップ」でご確認ください。