鉄筋コンクリートの建造物を巡る旅・鉄コン其古卍 Part 16、常磐神社です。
常磐神社は、後掲のとおり、ビジュアルのデザインは”普通”の範疇になるので、本来であれば鉄コン其古卍の対象外。にもかかわらず取り上げたのには、二つの理由がありました。
一つは、常磐神社が神明造であること。
きっと、地域性や各人の経験に依存するところ大なので、あくまでわたくし個人の認識として申します。神社といわれてパっとイメージするのは、圧倒的に入母屋造の拝殿です。入母屋で平側に破風の向拝があるパターン。試しに、住まいの近くのメジャーな神社を画像検索かけてみたら、やはり入母屋造がほとんどでした。東京の大所では、靖国神社や水天宮の拝殿が入母屋造ですね。天邪鬼な小生、眼前のマイナー案件=神明造を見過ごすわけには参りません。
もう一つの理由は、自身に対するアンチテーゼです。「普通の寺社建築も見てごらんなさいよ!」という自分に対する提案というか挑戦です。
まくらが長くなりましたが、かような次第で常磐神社に行って参りました。
それでは参りましょう。偕楽園駅ホーム下から。
梅で有名な偕楽園にJRで訪れる人がまず目にする光景。
御由緒書
光圀が「味道根」で「ウマシ-ミチ-ネ」、斉昭が「國御楯」で「クニノ-ミタテ」。斉昭は尊王攘夷の急先鋒でしたので感覚的に意味が通じるんですが、「味道根」のネーミングコンセプトが謎です。大酒のみでグルメだったことと関係があるのかな…? 神職さんに訊いてみればよかった。
階段を登りきって振り返ると、
千波湖が見えます。鳥居の様式は神明系。アレ、鳥居の右下に何かあるぞ…。
大成建設謹製
そして、社殿登場!
余談ですが、各地の神社で行われる茅の輪くぐり。わたしは、常磐神社の茅の輪が日本一キレイだと思います。白い鳥居に備え付けられる茅の輪は、均整がとれていてひときわ美しく映ります。
この白い鳥居
ごく最近にできたんですね。
後で神職さんにお話しを伺ったところ、
この碑文を問題視する方が居られるそうです。無用な諍いを避けるため、氏名欄はモザイクを掛けさせていただきました。わたしは、隣国視点の豊臣・徳川観を窺い知れるナイスアイテムだと思います。
さらに社殿に近づいて
お参りするところ
間面記法でいうところの三間のようです。
鰹木は三本、千木は外削。
渡り廊下の奥に入って、画像右から拝殿、弊殿、本殿。
本殿は高床で高欄が巡らされています。
本殿の鰹木は五本になってて、鞭懸があります。
反対側にも行ったのですが、残念ながらスペースと植生の関係で上手く撮れませんでした。ほぼ、上に掲げた画像の対称形と表現して差し支えないかと思います。
と、こんな感じで常磐神社を後にしたわけですが、率直な感想は「面白かった」です。神明造を糸口にして常磐神社をセレクトしたのが奏功したようです。
祭神がTVでお馴染みの人なので、肌感覚を伴って観れたのもラッキー。これが神話の神々や中世以前の人物となると、時間の壁がドカんと立ちはだかるので、心理的距離感が一挙に遠くなっちゃうんですよネ。
そして、↓これは常磐神社さんからのサプライズ。駐車場のトイレが...
モダニズム炸裂でした。このトイレが最大の収穫だったかもしれません。(笑
常磐神社は、後掲のとおり、ビジュアルのデザインは”普通”の範疇になるので、本来であれば鉄コン其古卍の対象外。にもかかわらず取り上げたのには、二つの理由がありました。
一つは、常磐神社が神明造であること。
きっと、地域性や各人の経験に依存するところ大なので、あくまでわたくし個人の認識として申します。神社といわれてパっとイメージするのは、圧倒的に入母屋造の拝殿です。入母屋で平側に破風の向拝があるパターン。試しに、住まいの近くのメジャーな神社を画像検索かけてみたら、やはり入母屋造がほとんどでした。東京の大所では、靖国神社や水天宮の拝殿が入母屋造ですね。天邪鬼な小生、眼前のマイナー案件=神明造を見過ごすわけには参りません。
もう一つの理由は、自身に対するアンチテーゼです。「普通の寺社建築も見てごらんなさいよ!」という自分に対する提案というか挑戦です。
まくらが長くなりましたが、かような次第で常磐神社に行って参りました。
それでは参りましょう。偕楽園駅ホーム下から。
梅で有名な偕楽園にJRで訪れる人がまず目にする光景。
御由緒書
光圀が「味道根」で「ウマシ-ミチ-ネ」、斉昭が「國御楯」で「クニノ-ミタテ」。斉昭は尊王攘夷の急先鋒でしたので感覚的に意味が通じるんですが、「味道根」のネーミングコンセプトが謎です。大酒のみでグルメだったことと関係があるのかな…? 神職さんに訊いてみればよかった。
階段を登りきって振り返ると、
千波湖が見えます。鳥居の様式は神明系。アレ、鳥居の右下に何かあるぞ…。
大成建設謹製
そして、社殿登場!
余談ですが、各地の神社で行われる茅の輪くぐり。わたしは、常磐神社の茅の輪が日本一キレイだと思います。白い鳥居に備え付けられる茅の輪は、均整がとれていてひときわ美しく映ります。
この白い鳥居
ごく最近にできたんですね。
後で神職さんにお話しを伺ったところ、
この碑文を問題視する方が居られるそうです。無用な諍いを避けるため、氏名欄はモザイクを掛けさせていただきました。わたしは、隣国視点の豊臣・徳川観を窺い知れるナイスアイテムだと思います。
さらに社殿に近づいて
お参りするところ
間面記法でいうところの三間のようです。
鰹木は三本、千木は外削。
渡り廊下の奥に入って、画像右から拝殿、弊殿、本殿。
本殿は高床で高欄が巡らされています。
本殿の鰹木は五本になってて、鞭懸があります。
反対側にも行ったのですが、残念ながらスペースと植生の関係で上手く撮れませんでした。ほぼ、上に掲げた画像の対称形と表現して差し支えないかと思います。
と、こんな感じで常磐神社を後にしたわけですが、率直な感想は「面白かった」です。神明造を糸口にして常磐神社をセレクトしたのが奏功したようです。
祭神がTVでお馴染みの人なので、肌感覚を伴って観れたのもラッキー。これが神話の神々や中世以前の人物となると、時間の壁がドカんと立ちはだかるので、心理的距離感が一挙に遠くなっちゃうんですよネ。
そして、↓これは常磐神社さんからのサプライズ。駐車場のトイレが...
モダニズム炸裂でした。このトイレが最大の収穫だったかもしれません。(笑