「ホームランド」です。
<#9 クロスファイア CROSSFIRE>
今回もネタバレ御免で参りますが。
いや、ホントにすごいドラマだと思います。
今回は、ブロディがどんな経緯で「あちら側」に寝返ったのか、その一端が描かれます。
しかも、その経緯が、なんというか説得力あるんだよねー、すごいよねー。
拷問の末に、ブロディには、奇麗な一室と平和な生活、そして一つの仕事が与えられました。
仕事とは、アブ・ナジールの息子アイサに英語を教えるという家庭教師のような役割です。
このアイサを見た瞬間に、アブ・ナジール、上手いことやったな、って思いましたよ。
と言いますか、アイサ、目がぱっちりしてて褐色の肌であどけない表情、文句なしにカワイイ。
捕虜であったブロディだって、この子を前にしては、ただただ、かわいがることしかできないでしょう。
ブロディとアイサは最初は、お互い、どうしていいか戸惑います。
とはいえブロディは大人だから、一生懸命話しかけたりするんだけど、アイサは最初逃げちゃう。
そんな状況から、少しずつ打ち解けていく二人の様子は、カットとしては短いものをつなぎ合わせてるだけなんだけど、二人の絆が深まっていく様子を表現するのには十分。
子供だから言語を覚えるのも早くて、アイサは間もなく英語を読めるようになり、ブロディにもなついてきて、上手く出来た時にブロディが褒めると、アイサがブロディに抱きつくくらいになる。
こんなことされたらブロディ、たまらないよね。
そんなある日、悲劇が起こります。
朝、いつも通りに学校へ行くアイサを見送ったブロディでしたが、突然の爆音が鳴り響きます。
ブロディが急いで外へ出るとそこはもう惨劇の舞台と化していて、死傷者が辺り一面に。
アイサの名を叫びながら彼を探すブロディ。
ようやく探し当てた時、小さなアイサにはもう息がありませんでした。
これはアメリカ軍の無差別空爆による集中砲火(クロスファイア)でした。
本国アメリカでは、空爆により死者はいない、犠牲となった子供たちの画像が世界中に出回っているがこれは全てデマだ、と報道されていました。
まぁ戦争なんてそんなものですよね、国家間の思惑とウソにまみれた工作戦です。
ブロディはアブ・ナジールと一緒に、小さなアイサの体を大切に葬りながら、一つの決意を固めるワケですよ。
これを見ると確かに、どっちがテロだよって思いますよ、どっちもどっちなんだろうけど。
こんなこと繰り返してるから終わらないわけですよ。
さて、トム・ウォーカーを追っているキャリーはソウルのアドバイスを得ながら、今回もいい仕事してました。ちょっと精神的に危うい場面もあったけど、薬で一応落ち着いているみたいな感じです。でも、心理作戦により、ウォーカーとサウジアラビアの外交官との接点を探りだすことに成功します。
追いつめられたトム・ウォーカーでしたが、狙撃手として大変に優れた腕前を持っていて、それによりなんとか逃げおおせています。
キャリーたちCIA側としては、もはやブロディのことは疑っていないのだけれど、ブロディの標的は副大統領。空爆についてウソの報道をした張本人です。そして、副大統領の意向により、ブロディは政界に担ぎあげられようとしてるっていうんですから、皮肉なものです。
まだまだ目が離せない展開が待っていそうな、ファーストシーズン終盤戦です。
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