「ホームランド」ファーストシーズン、早くも4話まで来ましたよ。
<#4 常に忠誠を SEMPER I>
これは英雄帰還兵がアルカイダに寝返ったのではないかという疑惑を持つCIA捜査官の葛藤のお話。
ブロディの「寝返り疑惑」はまだ晴れてもいないし、また決定的な証拠もなく、謎のままなのですが(このドラマの根幹をなすミステリーですからこんな序盤に謎が晴れるワケないのですが)、どんな形にしろ8年間も極限の緊張状態の中、兵士としても人間としても、非日常を送っていたことには間違いないのですから、ニコラス・ブロディは並々ならぬ精神的疾患を抱えているはずです。
既に1話のフラッシュバックシーンで微妙に映し出され描かれていましたが、恐らく彼は上官を殴り殺していますよね。もちろんその行為は究極的な選択によって導かれたものだとは思いますが、これは相当のトラウマであり、ストレスとなっているはず。
そこへ来て、妻が元同僚と関係を持っているらしい、となったら、それこそさらに尋常な精神状況でいられるはずもありません。ニコラス・ブロディの行動はおかしくなって普通です。知人たちを集めたホームパーティの途中で、庭にいたシカに銃を2発ほどぶっ放すくらいのことはしても何ら不思議ではないですよね。
もう、カウンセリングを受けた方がいいのはもちろん、入院を伴う投薬治療を始めた方がいいくらいのレベルに来ていると思います。
ところで、このドラマではCIA捜査官キャリーも双極性障害を患い投薬治療中であることになっています。レベルにもよりますけど、CIAはそんな疾患も調べずに人を雇うのかな、とかちょっと思いました。まぁ、務めた後だったら、CIAみたいな職場であればそのほとんどの人が何らかの精神疾患なんて抱えるんだと思うし、いちいち気にしないのかな。
とにかく、このドラマは主役の二人が両方とも割と深刻な精神疾患を抱えていて、そこがミステリーを深めている理由の一つであるようです。見ている側としては、ブロディもキャリーもどこか信用できないし危うい。だけど、なんとなく共感を持ってこの二人を見てしまう。二人はあまり笑わないし明るい方ではないけれど、それなりに目を引く魅力っていうのかな、そういうのがあります。
この二人が、退役軍人の会みたいな場所で再会することになり(キャリーの意図したことだけど)、いいタイミングで雨が降ってきたりして、この二人の今後の関係性を予感させるラストでした。
この謎ときにはまだまだ相当時間がかかりそうですね。
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