アブダビでの駐在も1年がたち、
その頃になると、朝仕事をし、昼からゴルフをし、夜は、アブダビで知り合った日本人の元商社マン、独立されて一人で商売をされていた日本人侍のお宅にお邪魔して、食事をごちそうになっていました。
殆ど毎日ですが、奥様の手料理が美味しくて非常に助かりました。
彼は、日本の商社から嫌われていました。当然ですよね。彼は商社を競争相手として、多くの利益を上げていましたから。
仕事にも生活にも余裕が出来た頃に、10日ほど休暇をいただき、周辺のアラブ諸国をめぐる旅を計画しました。
手始めに、ヨルダン、シリア、エジプト、ギリシャ、トルコの5か国巡りです。
それはシリアで起こったんですね。
シリアは2番目に訪問した国でした。
今は、戦火に見舞われていますが、当時はそれほどでもなく、ただやたらと軍人さんが多いなとの印象を、シリアの首都ダマスカスに到着した際に思いました。
タバコは、バラで売っていたのを、鮮明に覚えています。
夜、到着したので、まずホテルを予約して、空港から市街地までバスで行き、そこから歩いてホテルに向かっていたところ、薄暗い外灯はついていたのですが、なんせ初めてのダマスカスです。
日本だとガイドブックや精巧な地図が、手に入りますが、アラビアではないので、現地で確認するしかなかったのです。
そんな状況下でホテルに徒歩で向かっていたところ、後ろの方で大きな声が聞こえてきました。
知り合いもいないし、変なこともしていないので、まさか私に声をかけているとは思わず、変なことに巻き込まれるのも嫌だなと思いつつ、また、アラビア語でしたので、聞き取れなかったのもあります。
無視して歩いていました。
大きな声は、続いていたのですが、
暫く進んでいた時に、変な音が聞こえてきたですね。
ガチャリという音です。
胸騒ぎがして、後ろを振り向くと、なんと機関銃のような、ライフル銃のようなものが、私の方に狙いを定めていたんですね。
2人いたのですが、一人がライフル銃、もう一人の軍人さんが、大きく手を右から左へ指をさしながら、道路を渡れと命令していたのがはっきりと分かったので、慌てて道路を渡りました。
なんと、私が歩いていた歩道の壁は、大統領府の壁だったようで、警備の軍人さんが、そこは歩いてはいけないと大きな声で指示していたのですね。
ガチャリという音は、ライフルか機関銃か分かりませんが、すぐ打てる態勢に入っていたんです。
冷や汗もので、そのまま歩いていたら、どうなったか。
確かに、誰も歩いていはいなかった。
シリア初日から、波乱含みですね。
翌日、行きたかったアレッポと言う都市まで行くのに、移動手段を探しバスもしくは乗り合いタクシーで1日かかる行程だということを確認。
アレッポという都市は、2017年頃イスラム過激派組織イスラム国が暫く拠点としていた都市です。今はかなり荒廃しているようですね。
乗り合いタクシーを探すのが、大変だなと思いつつ、無事だった初日に安堵して就寝です。
紫微斗数を学んで、なぜあの時に危険を避ける事が出来たのかわかる気がしました。
最近ですが。
ダマスカスからアレッポまで結局2日がかりで到着でした。
アレッポへの旅も波乱含みです、機会があれば、いずれブログに載せたいと思っています。
まだまだ、ヨルダンでも、エジプトでも、トルコでもいろんな体験がありました。
刺激に満ちた、退屈しない旅でした。
感謝
厳 朱零のmy Pick