年末になって、頼まれていた仕立てが
出来上がってきました
江戸小紋の世界では昔から行儀・通し・鮫の
三種の柄を「江戸小紋、三役」と呼んで、別格の
扱いとしてきました
江戸小紋の中でもこの三種は最高位に属する柄で
一つ紋か三紋を付けて格のある袋帯を締めれば
婚礼から祝賀会・茶会、どこでも来て行かれる
ほとんど万能の着物となります
「鮫柄」です
江戸小紋は型彫師と染師、二人の職人を
経て、完成します
錐彫り・道具彫り・突き彫り・縞彫りの
四つの技法があります
「鮫」は錐彫りになります
錐彫りは型彫りの中でも最も古い技法と
言われています
小紋三役に代表される細かい点表現でなされる
柄の場合、その単純さゆえに少しでも不揃いが
ありますと直ぐにわかってしまう、大変に根気の
いる仕事です
この着物、落語家さんの奥様が着られる着物です
新春の会にこの着物を着て参加して頂けます
可愛い子供たちも七五三で出演です
楽しみにしています。