2021年2月読書会のご報告 | 栃木一箱古本市街道

栃木一箱古本市街道

歴史を刻んだ建物の残る街並みを歩きながら、
店主さんたちとのおしゃべりを楽しんでください。
あなたを待ってる1冊が、きっと見つかります。

「一箱古本市」とは?

南陀楼綾繁さんが命名。
2005年に東京で初めて開催され、
以来、日本中に広まっています。

画像入りで読みたい方は、ダコーブックスさんのnoteへどうぞ。

 

~~~以下は文章のみ転載です~~~

 

 

小山の「woody cafe」様で読書会を行ってきました。

軽食のついたティーセットを囲んで、読んだ本を紹介し語り合いました。

 

僕は、ヤシャ・モンクの「自己責任の時代」。責任という言葉は、なんだかだいぶ虚ろになってきたような気がしたので、勉強にと思って読み始めたのですが、まぁ難しいこと。9割意味が理解できてないといっても過言ではないですね。でも大事なことは、学術的に概念の議論がなされ、日々アップデートが行われているということだと思います。自分の持つ考えが古く狭いものになっていることに気が付かないことが一番よくないと思います。難しい本はチャレンジするだけでも価値があるんじゃないですかね。

 

管賀江留郎「戦前の少年犯罪」築地書館。昔はよかった系に音読させたい、戦前の少年、または青年の犯罪についてまとめた本。著者は過去の新聞記事等の一次資料にあたり、当時の実態を追及していきます。

目次の時点で黙示録感がはんぱないです。どうしても昔のことは、美化し、曲解されて伝わりがちです。今の時代の方がよっぽど平和なのは、そういう過去の反省があったから。これからもっといい時代にするためにも、過去を正確に知ることは大事なことだと思います。

 

 

「MDC あるアメリカンハードコアパンク史」デイブ・ディクター

パンクとは、音楽のジャンルではない。精神であり、魂である。やってみなきゃわからないスピリッツでもって、音楽活動を通じ社会批評、抗議活動を続けてきた著者による回想録。なんと本人のサイン入り。カート・コバーンにも影響を与えている著者は、音楽的に成功しているとは確かに言えない。しかし彼の思想は多方面に深くしみこんでいます。

今回は社会的なテーマを持った3冊となりました。このコロナが蔓延する状況の中で、社会、公共というものを見直すのにちょうどいいのかもしれません。いやぁ、なんだかまじめな読書会になりましたね。次回は下記の通り、栃木市図書館で行います。ご都合よろしければ、ぜひご参加ください。

https://dokusyokai.me/event/1771