「こんなはずじゃなかった」と誰かを攻め続け

アルコールに逃げていた

その頃の君は、苦しかったに違いない

飲んでも苦しい、飲まなくても苦しい。

そんな日々が続き

いよいよ白旗を掲げ飲まない生活を試みた。

想像とは違い、意外と楽に断酒ができていたね。

そしてグループに繋がり、仲間も増えて

楽しい生活に安堵感を覚えた頃

依存症の本質が見え始めたんだね

そう。アルコール依存症・・・飲まないだけでは

前に進めないんだよ!

君が苦しみ始めたのは断酒生活2年目くらいから。

心の中で「何かが違う」って叫び始める。

得たいの知れない先取り不安や見捨てられ不安に

襲われる。

ここからが始まりだったね

現実から逃げないで自分と向き合う辛さを知ってから

心の問題に目を向けたんだよね

そして、少しずつその叫びが何であるかを

探り始めて・・・

泣きたかったんだね

甘えたかったんだね

辛いよね

気付いても、治るわけじゃないんだよ

辛いから、無意識に別の依存対象を

探し始めていたね

だって苦しいもんね、寂しいもんね

アルコールという依存対象がなくなれば

違う何かにスライドする。

別に珍しいことじゃないけどね。。。


そこからまた

新たな自分と心の中の自分に向き合わなきゃいけない

あまり薬を好まない君だから

余計に苦しい時間を過ごしてきたね

いくら薬でごまかしても、それは治療とは言えないね

でもね

本当に辛い時は少しくらい薬の力を借りていいんだよ

ちょっとでも楽になってから

また前向きに考えればいいさ

依存症に特効薬など存在しない。

そろそろ

自分を認めてあげようよ

自分を褒めてあげようよ

傷付いた心は

温かい心で治療すりゃいいさ。

自分ひとりでがんばろうなんて思わないで

仲間が大勢いるよ

わかってくれる仲間がいるよ

そこから社会に一歩出よう

グループの中だけで

安心と安全なミーティングルームの中だけじゃ

回復と成長に限界があるんだよ

自立した自分を確立するために

自分が生きている事を楽しむために

ステップアップして

この広い世界を自分の目で確かめようよ

その一歩を踏み出すチカラを君は持っている。

がんばろうね。