原発 小さな疑問 その2  福島は足し算、大阪はそのまま




放射性物質で自分や自分の家族がどのぐらい被曝しているか、移動したらどのぐらいになるかの計算で、「足し算」を間違っている人が多いようです 

間違いの原因はテレビでNHKなどが「足し算」をしないので、見ている人が間違えます。 

簡単に言うと、 

1) 原則として、汚染は「足し算」 

2) 福島など汚染地域は「足し算」 

3) 大阪のように汚染していない地域は足し算をしなくて良い、 

ということです。 

まず、「原則として足し算」とは、 

1) 福島原発からでる「危険な放射性物質」はヨウ素だけではない.ということです。最低でも、ヨウ素(半減期8日)、セシウム(同30年)、ストロンチウム(同30年)はありますし、そのほか、皆さんが心配しているプルトニウム(長い半減期)があります。それを足さなければなりません 

2) 自分の体に入るルートは、1.空気から、2.吸い込んだり着いたり、3.水、4.野菜、魚など の4つのルートがあります。
福島の人:全部だから4倍にする、
大阪の人:今のところ2から4がないので、そのまま 

テレビでは簡単に言うと「ウソ」を言っています.だから混乱します.たとえば、昨日、東電が海に汚染水を放出したときに、「たいした事はない.魚を食べ続けてもヨウ素は0.6ミリシーベルトにしかならないので、一般人の限度1ミリシーベルトより小さい」と言いました。 

真っ赤なウソです。そんな言葉を使いたくないのですが、私はビックリ、がっかりしました。 

次の足し算がないのです。(福島県の人) 

空間からのヨウ素の被曝    ?ミリシーベルト 

空間からのセシウム被曝    ? 

空間からのストロンチウム   ? 

体の中のヨウ素の被曝     ? 

体の中のセシウム被曝     ? 

体の中のストロンチウム    ? 

水からのヨウ素        ? 

水からのセシウム       ? 

水からのストロンチウム    ? 

野菜魚からのヨウ素     0.6ミリシーベルト 

野菜魚からのセシウム     ? 

野菜魚からのストロンチウム  ? 

(合計)      {0.6+(?×11)}ミリシーベルト 

ということです。 

つまり、東電の専門家はもちろん、この最低でも(プルトニウムなどを考えなくても)12ヶを足さなくてはいけないのに、意図的に0.6だけを言っているのです 

福島に住んでいる人で、{空間から放射線を受けず、息をせず、食物を食べない人}はいるでしょうか? それを一つずつしか言わないで数字を小さく見せようとしています 

足し算だから、私が「少しでも安全なものを食べた方が良い」と言うのは、現在のように、空気も野菜も魚も水も汚染しているときには、一つ一つは0.6ミリシーベルトでも、それを12倍すると7.2ミリシーベルトになるからです。 

「この期に及んで何をやっているのか!」 

としかり飛ばしたい気持ちです 

でも、このブログでは、上の全部を計算するのは普通の場合はできないので、福島、茨城にお住みの場合は、空間の放射線量に4をかける。東京、千葉、宮城、会津若松などの場合は、2をかける。それ以外のところは、当面、そのままという計算式を出しています 

それなら計算ができると思いますが、テレビには注意。 

・・・・・・・・・ 

大阪の人は大丈夫です. 自然放射線以外には汚染されていませんから、もともと足し算自身が不要なのです。 

また、ウランの核分裂反応については機会があったら、できるだけ早く出します 

(平成2345日 午前9時 執筆) 



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武田邦彦