IAEAから聞きたくなかった




IAEA(国際原子力機関、本部はスイスのジュネーブ)が土壌汚染について測定したところ、福島県で「IAEAが勧告している避難しなければならない地点」が見つかったことを日本政府に通告したというニュースが流れた。 

聞きたくないニュースだった。 

日本には政府がある。IAEAが土壌汚染を測る前に日本政府か自治体、もしくは原子力機構や、東電が測って、日本国民に知らせ、あるいは待避させて欲しかった.

日本人の命と健康を守るのは、第一に日本人だ。 

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331日、テレビ局が独自に入手したとされる324日から328日に撮影されたという福島原発の内部映像が公開された。地震で破壊されたと見られる配管がプッツリ切れていた。 

31日は多すぎるけれど、それでもテレビ局が公開してくれたのは良かったが、福島原発の状態を知りたいというのは国民の願いだ。それなのに、東電や保安院など映像を撮影したり、見たりすることができる人たちは、この映像を隠していたのだろう.

これほどの非常時になっても、まだ福島原発は「東電のもの」であり、内部映像は「秘密」であるという感覚は奇妙だ。 

一刻も早く、国は東電と1年契約で、福島原発とそこの従業員、技術者の国への移管を契約し、企業秘密とは関係なく、情報を公開するのが適当である.

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日頃、北朝鮮の情報が隠されていると批判している日本人だが、今が非常時だということを考えると、北朝鮮を上回る情報統制だ。 

(平成23331日 午前830分 執筆) 















武田邦彦