思春期の頃 母が父親不在の生活を心配してか
ある人を紹介してくれて
母親以外に相談したかったらこの人よ
(・・・という感じで・・)
それがN新聞社のSATOUさんだった
SATOUさんは温厚な感じの紳士で
社会部の部長さんでした
『 時間があったらいつでも
私に連絡をしてここへいらっしゃい』
その言葉通りを信じて 毎週の様に
SATOUさんに逢いに行って
ランチ食べたり 話相手になってくれて
私の好きそうな今話題になっている所に
連れて行ってくれたりしました
そのうちSATOUさんは
『君にとってとても良い人を紹介してあげましょう』
と言って
石崎さんという恰幅の良い人を紹介してくれました
石崎さんは当時 私でも知っている有名な人でした
(毎日読んでいる朝日新聞に 映画演劇の
評論を書いていてそのフルネームを知っていたのでした)
石崎さんは 日比谷 銀座 界隈の 映画 演劇を鑑賞するのに
よく お供させてくれました
日生劇場でサルトルの芝居を鑑賞していた時
私のお腹が グ~となって 慌てて レストランで食事をご馳走に
なったこともあります (苦笑)
それから ここにいるから来て良いよ と言われて
行った場所が日劇ミュージックホールだった事もあります
ここを知らない時は
いやらしい踊りを男性に見せる場所・・と思っていましたが
とても魅力的なエロチィックな
ダンスショーを生まれて初めて見て驚きました
勿論 観客席に 若い女性は私ひとり・・
その石崎さんが
『色々映画 演劇見てばかりだから もっと幅広く
良い人を紹介しよう』と言って
松本さんという人を紹介してくれました
松本さんは 東宝の宣伝部の人です
松本さんは 御自身が宝塚が大好きで
この頃は宝塚ばかり見ていました
舞台稽古まで 一つの公演 何度も見ました
森光子さんの 『放浪記』 も 10回位 観ているでしょうか
本 映画 舞台 其々から色々な人生を学び 行き着くところは
自分との闘いだな! と考えついて・・・いました
大人になって SATOUさん
石崎さんは新聞で亡くなったことを 知りました
そして 結婚をして今の家を購入して 落ち着いた頃
東宝にいき松本さんを訪ねましたが
もう 退社されて どなたも松本さんの事を
知りませんでした
こんな経験を毎日のようにしていた頃が懐かしいです
先月大森の友人に逢った時 『昔よ~く映画演劇 色々
貴女観ていたよネ・・ 』と何気に言われ 忘れていたひと時を思い出しました