1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリは新作の『リトル・メアリー』の初日を迎えていた。しかし、観客の反応は悪く、新聞でも酷評されてしまった。失意の中、バリは愛犬を連れて日課である公園に散歩に出かけた。そこでデイヴィス家の未亡人・シルヴィアと4人の子供達と出合った。それが運命の出会いになろうとはバリはそのときは知る由も無い。
 バリと子供達は意気投合。すぐに仲良くなり、バリは子供達と遊ぶようになる。しかし3男・ピーターだけは兄弟達の輪に入り遊ぶ事を拒否していた。一人だけ冷静に周りを見つめる。ピーターはピーターは父親を亡くした事で早く大人になろうとしていた。そんなピーターに幼い頃兄を亡くした自分の姿を垣間見るバリ。しかしバリはピーターに今は子供としての素晴らしい時間を過ごしてほしいと思っている。
 打ち切りが決まった『リトル・メアリー』の代わりに執筆した劇。それは4人の兄弟と出会えたことによって生まれた作品。その劇の主人公の名前に「君の名前を使わせて欲しい」とバリはピーターに聞く。ピーターは顔を赤らめながらOKの返事をする。
 新作『ピーター・パン』の上演が近づく中、思いもよらない出来事が起こる。

 2005年の初泣き映画です。とっても素晴らしかった。

 誰もが知っている『ピーター・パン』の物語。その物語成立の背景にバリとデイヴィス家の子供達との交流があったなんてことを始めて知ったのはもちろん、ピーター・パンが何故大人にならないのかとか、チックタック鰐(ワニ)存在意義とか初めて知りましたよ。あらためて思うとピーター・パンって奥深い物語なんだなぁ、って。子供の頃の自分には全然わからなかった。
 
 で、3男のピーター。早く大人になろうと、子供であることをどこかに追いやろうとしている姿、想いに本当に旨が切なくなります。そんな彼に対するジョニー扮するバリの思いも、ものすごく伝わってきます。ピーターとバリの交流、それは純粋な心の交流なのですが前編に渡って涙を誘います。

 要望があるとすればバリの子供時代のエピソード(兄の死)をみせて欲しかったかな、ということ。その部分でも物語を膨らませそうだ。
 それと、長男ジョージにも自分胸打たれました。彼も良かった。

 話もだけではなく、ジョニーや子役のハイマン君始め、役者人も素晴らしい。本当に心温まる作品でした。