とぶくじらの来年度に向け、
少しずつ勉強をしています。
街を歩き、
ファッション誌を見て、
テレビドラマを見て、
ダラダラして…
ん?
コレは勉強じゃないかも。
でも、今の時代の空気感を
空っぽの心で感じたい、と、
思うのです。
たくさんの民話は、
その時代の影響を受けて、
伝え手が
そこにたくさんの想いを乗せ、
その時代の先に想いを託して、
語り継がれています。
それは、
どれも、
「命のあり方」を
命ある言葉で語ること。
私はミュージカルの作品を
作ることを考える時には、
まるで、
たくさんの命のあり方の箱を、
一つずつ開けていくようだと
思います。
ただ、そこにある物語を
ただ、そのままの色づいた
ミュージカルにするんじゃなく、
この素晴らしい物語を
語る語り手の一人として、
いかに子どもに伝えるか、
吟味したいなと思います。
『美女と野獣』は、
それまでのお姫様と違い、
自分で人生を選ぶ権利を与えられた物語。
『白雪姫』も『シンデレラ』も、
『眠れる森の美女』も、
お姫様は選ばれる側。
でも、ベルが、
野獣に心を許し、
愛を受け入れることを決めるのは、
ベル自身のタイミング。
それを、
「女性が選択の自由を与えられた」と
解釈するのが世の常かもしれないけど、
私は今、子どもたちに、
「自分の人生を自分で選ぶこと」と、
「コミュニケーションによって、
互いが成長し合い、
想いを合わせていく物語」と
したいな。
コロナ禍の中、
どんな道を選ぶか、
社会的な方向があって、
それに従うままにいて
しぼみかかった命もあるでしょう。
でも、どんな環境でも
そこに命の息吹を吹き込めるかは、
自分の生き方次第だと、
物語から子どもたちと
体験していきたいと思うのです。
しぼみかかった命も、
また、
新たな想いで
膨らませればいい。
今は空っぽにして、
今の世界を吸い込んで、
何を吐き出したいかを感じる。
大切な時間です。