今の気持ちに気づく | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


ミュージカルの練習が
昨日から始まりました。

本番が近づいているので、
レッスンも深まって行きます。

言葉の意味を
内側から感じて言えるよう、
みんなでセリフと向かい合いました。

孫悟空は、三蔵法師が
猪八戒ばかり可愛がるから、
時々ひがんでいます。
(これは原作にもあります)

そこで、悟空はある日、
あまりに三蔵法師に怒られて、
拗ねて逃げ出し、
観音様のところにいきました。

そして、
「本当はオレだって
褒められたい。
認められたい。
甘えたいよ」と歌います。

さあ、悟空が一番したいのはどれ?

こどもたちは、
歌の盛り上がりから、
一番最初に出てきた
「褒められたい」と言いました。

そこで、わたしは
その歌を歌う男の子に言いました。

「キミは最近、妹が産まれたね。
嬉しいよね、かわいいよね」
「うん」

「で、いいお兄ちゃんになって
褒められてるでしょ?
嬉しいよね」
「うん」

「お母さん、認めてくれてる」
「うん」

「でもさ、本当は…
甘えたいの、我慢しちゃうよね。
ついさ、がんばっちゃうから、
甘えるの、できなくなっちゃうんだよね」

その子は、涙がポロッとこぼれました。

お母さんが大好きで、
お母さんが自分を気にかけて大事に
してくれているのも分かるから、
知らず知らずに
いいお兄ちゃんになろうとして、
甘えそびれてしまう彼が、
自分の気持ちに気づけた。

素晴らしい時間でした。

「私が気づいてなかったんでしょうか」

お母さんが気にされていました。

それはちがいます。

お母さんに気づかれないように、
そっと本心をたたみこんで、
お母さんの力になりたい息子さん。

なんて健気なんでしょう。

大切なのは、
自分の気持ちに気づいていること。

小学4年生ってすごいな。