こどもの記憶に鮮やかな色合いを。 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

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昨日まで、私の師匠が主宰する
こどもミュージカル
「ミュージカル広場 星のこども」の
合宿でした。

二泊三日の間に歌って踊って、
おばけ大会、レクリエーション、
役決め、セリフ練習…

こどもとお風呂やご飯、
部屋でのおしゃべりや体ほぐしも
大盛り上がりでした。

リーダーとして、
こどもの安全確保や心の配慮、
体調をチェックするなどをするのが
役割ですが、
こどもとグッと世界が近くなる合宿は
本当に楽しいです。

レッスンで体ほぐしをするから、
部屋でもほぐしあうことが、
師匠のミュージカルでは
当たり前に行われます。

学校や家庭の問題を話してくれたり、
恋バナに花を咲かせたり…

わたしも自分の恋バナを話す条件で
仲間にいれてもらいます。

みんな自分の場所でがんばってるなぁ

改めてこういう場では感じられます。

体ほぐしも、こどもの手は
本当に気持ちいい!

純粋に相手をいたわる心に
あふれているからかもしれません。

そんな合宿で、
私には感動の出来事がありました。

4歳からミュージカルに来ている
今年、中1の男の子。

4歳の時はリーダーである
私を追いかけ回してくれて、
私の膝から離れないような子でした。

それが本番を終えるごとに、
一緒に出演した仲間のお姉さん、
もう少し年の近いお兄さん、
それから4つくらい上の仲間、
同い年の仲間、
今では年下の男子と、
一緒に過ごす仲間が変わり、
私のところには来ないどころか、
話もあまりしてくれない感じでした。

こどもは成長して行く中で、
大人は抜いて、仲間だけで
盛り上がる時間が必要だから、
寂しいけれど、嬉しい成長です。

それが今年は、
お風呂上がりにリーダー仲間といたら、
「あっ、おばさんがいる!」と、
冗談まじりに近づいて来て、
一緒に思い出話をしてくれました。

小さい頃、私になついていた記憶も
ちゃんとあって、
こどものあたたかな記憶の中に、
私が柔らかな印象でいたことは
とても嬉しかったです。

こどもの記憶は断片的で、
途切れ途切れ。

消えてしまうものもたくさん。

でも、茨木のり子さんの詩、
『こどもたち』にあるように、
成長期にふいに
立体的にゴブラン織りのように
紡がれていきます。

そして、その子を構成する
大きな要素になっている。

そんな時、私といた時間が、
私の存在は消えても、
過ごした時間のあり方が、
鮮やかな色合いや
あたたかな模様であるように、
心の引っかき傷や暗い絵に
ならないよう、
一つ一つを大事にしていたいなと
改めて思いました。


「とぶくじら広場」でも、
いつか合宿ができたら楽しいなぁ…