ミュージカルを作っていて、
とってもハラハラして、
とっても面白い瞬間。
それが本番直前の練習です。
のびのびとレッスンしていた子が、
だんだん、本番を意識しだして、
硬くなったり、セルフがうまく言えなかったり、
踊りが縮こまったり…。
それこそが、成長のチャンス。
本番で人前にさらされることが頭に浮かび、
怖くなり、緊張する。
だけど、それは、
もう一息頑張りたいというサイン。
三歳のこどもが、
今まで散々走り回っていたのに、
本番前にレッスンを
みんなと一緒にやり始めました。
でも、指をくわえて、
じっと立ちつくすばかり。
「おっ、きょうはがんばったね!
もうちょっと動いてみよう!!」
その子は、ちょっと笑顔になりました。
小学生の子になると、
こどもにもよりますが、
こどもミュージカルの指導では
普段、自分を発揮できるように
今までのびのびしていたからこそ、
ここでピリッと引き締めます。
「それじゃ、見てる人に伝わらないよ!!」
「もっと、全身で!!」
こういうとき、
子どもの吸収力はすごいものです。
私の師匠の増田先生のミュージカルも
昔からそうでした。
親は本番直前に先生は変わる!
と、怖がるくらいでしたが、
子どもだった私には
厳しく言われたことは、
怒られた記憶ではなく、
背中を押された記憶にしかなっていません。
今、この時、というときを逃さないこと。
いろんな場面で
本番前を迎えられることは、
大きな喜びです。
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