声を出すのは自然な行為 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


こどもの心はミュージカル!

先日、ミュージカルのレッスンをしていた時のこと。


自分の唇を噛んでしまって、

機嫌が悪くなった3歳のれんちゃん(仮名)。


大事な役なのに、

レッスンを続けるのが、嫌になってしまいました。


こういうときは、無理やりレッスンに引き込まず、

さりげなく、背中をほぐすのがボディートーク流です。

わたしは、そっと横に座り、

れんちゃんの背中をほぐし始めました。


ボディートークの体ほぐしでは、通常、

体ほぐしの際に、「あー」と軽く発声をしてもらいます。


そうすることで、息を吐くことは

より積極的に行われ、

内部がリラックスしやすくなるだけでなく、

ため込んでいた感情が、

声になって抜けていくからです。


れんちゃんも普段のレッスンで、

子ども同士でする体ほぐしには慣れていますが、

まだ小さいから、

気が乗らないと体ほぐしに参加しなかったり、

普段は声を出したり、出さなかったりです。


でも、このむくれているれんちゃんをほぐすと、

私が何も言わなくても「あー」と声を出していました。


その声には、唇を噛んで


痛くて悔しい思いがにじんでいました。


「そっか、そっか。痛かったね。悔しかったね」


れんちゃんに語りかけながらほぐすと、

ものの数分で元気になって、

友達の輪に戻って行きました。


転ぶときに「ワッ」と声を出すこと。

山に行って「ヤッホー!」と呼びかけること。

きれいなものを見て、「ワー!」と歓声を上げること。

試合に勝って「ヤッター!」ということ。

体ほぐしで思わず「あー」と言っていること…。


声を出すことは、人間にとって、

とても重要な行為です。


ボディートーク考案者の増田先生は、

そのことをとても大切に考え、

そういう声の在り方を

育むプログラムもたくさんあります。


子どもの時から、うるさいからと

声を出すことを止める教育ではなく、

自然で素直な声をどんどん発することで、

豊かな発声ができる文化を

私もまた、培っていきたいと思っています。



本声の重要性はいろんなところで言われている本


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