昨日、友達のお父さんの「体ほぐし・心ほぐし」をさせてもらいました。
仕事で疲れているお父さんに、少しでもラクになってもらいたい、リラックスしてもらいたい、
でも、自分でほぐすには心の余裕がなくて…と、私に頼んでくれたのでした
「ボディートークの体ほぐし・心ほぐし」では、体を通して心をほぐすのが大きな特徴です。
その方の背中に固さとなって表れる、さまざまな悩みや心配事などを、指摘させていただき、
本人がその悩みを(確かにそうだなあ)と、客観的に納得するなかで、心がほぐれ、体もほぐれるのです
この「心と体の結びつき」は、科学的な根拠はまだまだ追いついておらず、
ボディートークの創始者の増田先生が提唱し、それを各々の指導者が体験的に会得していくことで、
感じ取り、指摘させてもらっています。
そういう意味で、自分より年齢のいった方をほぐすのは、細心の注意が必要です。
なぜなら、人生経験が自分より浅い人に、自分のしてきた苦労を、分かったように指摘されるというのは、
ときとして、気分を害する原因にもなるからです
以前、若い指導者が、第一線で働かれている男性に、「がんばってられますねえ~」と、
叱咤激励した固さが出る部分をほぐしながら、コメントしたそうです
その言い方が、あまりに気楽に、さも苦労を分かったかのようなものだったので、
言われた男性は、「キミに私の苦労がわかるのか」と、腹を立てられたというのです。
その若い指導者は、まだまだ相手を理解したり、共感したのではなく、
ボディートークの心と体のつながりを、マニュアル的に伝えたために、そのようなことになったのでしょう
そういった失礼があってはいけないので、私は人生の偉大な先輩方をほぐす際には、
その方々の人生の楽しかった話や、苦労を乗り越えた話などを聞かせていただくように心がけています。
そういう中で心が充実し、気持ちが熱くなり、心も体がほぐれるということを、体験的に学んだからです。
「回想法」に近い発想とも言えるでしょう
昨日は友達のお父さんから、友達が小さかった頃からの家族の話を、いろいろ聞かせていただきました。
どの言葉からも、「家族を愛している」という、熱い息が伝わってきて、
「ああ、私の友達は、こんなに深い愛の中で、育てられて今があるんだなあ」と、私まで嬉しくなりました。
そして、私もこうした親の愛の中で育っていることを、改めて感じました
人生には苦労がつき物です。
ラクに楽しいだけの人生なんてありえません。
でも、こうして人は、いつも誰かに愛され、またその愛を返していく…
「愛のリレー」をしながら、バトンを次の世代へ渡しているのですね
様々な心の悩みで背中は固くなりますが、
人生が充実していく中で、その固さをも乗り越える強さが、人生に蓄えられている。
人生の先輩の背中には、その重みをいつも感じます。
そんながんばっている方のリラックスできる時間を、少しでもお手伝いさせていただけたら…と、
あらためて、体ほぐしさせていただく心を引き締めた一日でした