昨日、サッカーのアジア大会準決勝で、日本対韓国戦をしていました
苦戦の末、延長戦にもつれ込み、最終的にはPK戦で日本の勝利でした
それはすばらしい試合でした
私が特に感動したのは、選手が互いに事あるごとに肩をたたき合い、抱き合う姿です。
点が入った時などは、まるで自分のことのように喜び、走り寄り抱きしめ、頭をなでまわし、
子どもが産まれた選手があれば、ゆりかごパフォーマンスまでする(以前の試合でしていました)
人の喜びを、自分の喜びとして共有する。そこにあるのは、信頼と絆でしょう
特にPK戦では、シュートする選手以外が肩を組み、シュートする選手に熱意を送っています。
ゴールを決める一点一点が、選手みんなで勝ち取った点です
それが今回の試合では、今まで以上に感じました。
こどもミュージカルの公演の後も、そういった姿があります。
大きな舞台を乗り切った仲間同士が、喜びを分かち合い、抱き合います。
小さい子も大きいのも、大人も子どももみんな。
嬉しくて嬉しくて、涙を流し合いながら
私は「ミュージカルひろば」の公演で、毎年その場に15年いますが、
出演者と抱き合った記憶がほとんどありません
若い頃は、退館時間に向け、すぐにステージをばらすことを一義に考えなくていけなくて、
その責任感で、本番直後にはバラシの段取りでいっぱいだったからです。
その後、少し段取りよくすることにも余裕が付いてきたのですが、
舞台は出演者のものだから、そこに先生以外のスタッフが入っちゃいけないと、遠慮してきました。
私はスタッフだから、先生とみんなをつなぐ懸け橋以上になってはいけないと。
でも、スタッフだって感動するのです。
だって、みんなと一緒に舞台を作っているのですから
スタッフだって心をこめているのですから。
先日のミュージカルの解散式で、舞台写真を注文したのですが、
一人のスタッフの子が、「見てください!この写真!!メッチャ、いいでしょう」
と、一枚の写真を指さしました。
「うん、鍋を混ぜてる魔女、迫力あるよね。そこにいる毒虫も」
「違いますよ このかまどです」
そう、そこには彼が頭を悩まし、苦労して作ったかまどが、美しく映っていたのです
私はハッとしました
そうです。出演しているのは、出演者だけじゃない。
サッカーの一点が、一人で取ったものではないように。
そして、舞台後にみんなと抱き合ってこなかった自分を寂しく思いました。
感動を分かち合うからこそ、また強くなれるのです。
その大事な時を分かち合えていないのは、私だけではなく、スタッフにとっては寂しいものです。
ただでさえ、スタッフは出演者からすると、一体感を分かち合いにくい存在だから。
今年、「ミュージカルひろば」は「オズの魔法使い」(吹田メイシアターにて。12月26日公演)をします。
今年の舞台の後は、私も、それから裏方スタッフも、ばらしの前に、たくさん出演者と抱き合う空間にしたいと
心から思いました