製本アーティストの、飛ぶ本こと山崎曜です。
7月7日から個展をします。
そこに出すもの2点、紹介します。
ーーーーーーー
表紙タイプの作品です。
このタイプは、もともと、チェンバロ奏者の方の、革の楽譜挟みを作ってほしい、という注文に応じたのが最初です。
チェンバロそのものについている楽譜立ては、音響を考えて骨組みだけで、向こうが透けて見える状態です(一番下の方に写真載せました)。
それに合わせて、楽譜挟みも透し彫りになっている、というのを考えました。
これは2013年ころに作った、そのバリエーションです。表からはこんな感じ。
裏からだと、こんな感じです。
切り抜いた革の間に、黒の穴あきアルミ板が挟まっている、という構造です。
見ての通り、シンプルに二つ折りになっているだけの「表紙」で、A3二つ折りが挟めます。
置いてみたら綺麗な影を感じたので、このタイプのを「かげびょうし」と、名付けました。
床に、ロウソク型LEDと、置いています。
こうして、視点を移動していくときの、モアレが面白く思えるのです(もあれにもえる)。
穴あきアルミ板の作り出す、モアレ(干渉模様)にすごく惹きつけられてしまいます。
下は、別の「かげびょうし」を、チェンバロに乗せたところ。これはA4を3枚繋いだ楽譜を挟める、というか広げられる、3面になっているものです。
チェンバロの楽譜立ては、このようにシンプルで「表紙」の図案もよく見えます。
鍵盤側からだと、こんな感じ。こちらは、楽譜を置いたら見えないけれど。