製本アーティストの、飛ぶ本、こと山崎曜(やまざきよう)と申します。


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まもなく個展、7月7日(水)から

ギャラリーおかりやさんで。


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昨年3月から、週5回続けている、zoomで本読み。


このところ私が音読しているのは、この本です。

著者は、ジョン・ソルトさんというアメリカ人です。ちょっとつながりがあって、前に、この大部な本をいただきました。


アヴァンギャルド詩人の北園克衛(1902〜78)の評伝ですが、残り1/3くらいのところにさしかかって、第二次世界大戦後の詩の分析に入っています。


北園の詩には、単語の意味はわかるものの、文としては意味がわからない、というのがけっこうあります。


ふつうの文章ではできるだけ、意味をわかりやすく、誤解を減らすことに努めますが、ここでは、わざと、ことばの連なりが多義的になるようにして、イメージを膨らませる、というようなことが行われています。


だから、詩慣れしていない、私が、さっと読んでも、わからないだけ、みたいな感じになりがち。


今日のところでは、あるシンプルな3〜4語でできてる部分を英訳していて、それが8通りにも訳されていました。


日本語の「の」が助詞であり、

それは英語のofや‘sよりも多義的、などと付言もありつつ。


ちょっと『統辞構造論』も思い出したりして、楽しかったです、品詞も考慮にいれつつ詩を読むということは。日本語(の文法的理解)に精通しているアメリカ人の、日本語詩の解釈を読むのがとても面白いです。



写真は特に、文と関係ないですが、更地から生えたこの植生に、アメリカからの帰化植物はどのくらいあるのかな、と思いました。