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ナショナルけもペディア<ナショけも>

アラフェネ動物記へようこそ!
こちらでは、明日動物園・水族館で使える
動物基礎知識を主に載せています。
主に、哺乳類、鳥類、爬虫類が中心に
記事を書いていますが、
飼育方法などは記載いたしません。
よろしくお願いいたします。

 

  フレンズでは・・・

 

<けものフレンズ10周年イラスト>でミニフレンズとしてすでに登場していましたが、<けものフレンズ3>のイベント<体力測定【2月】>にて、プレイアブル化しました。

 

実際の動物では、花の蜜を好んで食べることから、花のお世話がとても好きなフラワーガール(?)です。

 明るくおしとやかな性格で、沢山の色取り取りの花に囲まれて、昼寝をしたりリラックスするのがとても大好きです。

 

気に入った相手には、その相手に会うようなお花をプレゼントすることもあるとか・・。

 

 

  基本情報

 

〇和名

フクロミツスイ

 

〇英名

Honey possum

 

〇学名

Tarsipes rostratus

 

〇分類

哺乳綱双前歯目フクロミツスイ科フクロミツスイ属

 

〇生息地

オーストラリア西部(西オーストラリア州)

 

〇体長

オス7.8㎝、メス8.1㎝

 

〇尾長

8.8∼10㎝

 

〇体重

オス13g、メス17g

 

〇生息状況

軽度懸念【LC】

 

 

  ネズミに似た可愛らしい有袋類

 

まず、一見ネズミに近い見た目をしていますが、齧歯目(ネズミ目)の動物ではありません。

 

哺乳綱双前歯目フクロミツスイ科フクロミツスイ属に分類され、フクロミツスイ科は本種のみ属する有袋類です。

 

体長はわずか、オス7.8㎝、メス8.1㎝、体重はオス13g、メス17gと有袋類の中では、<フクロヤマネ(10㎝40g)>、<ブーラミス(11㎝45g)>に次ぐ小型の部類です。

 

背中は灰褐色、脇腹は赤褐色、お腹辺りは薄い黄色の毛皮で、背中にはっきりしない縞模様のようなものが存在します。

 

  ブラシ状の舌

 蜜などの液体状の物を採食しやすいよう進化したのか、口の先が長くなっているのが特徴的で、舌は花の蜜や花粉をからめとりやすいよう、ブラシ状になっているのが大きな特徴です。

 一応、他の動物のように犬歯、臼歯、門歯などはありますが、ほとんど使うことが無い為、退化しています。

 

 基本的に樹上での活動の為、枝などの細い部分を通る際に落ちないようバランスをとったり巻き付けたりする都合上、尻尾は長くなっています。

 

 オスの睾丸は非常に大きく、大きな精子を作ることでいち早く受精が行えるようになったと考えられています。

 

  小さくてもれっきとした有袋類

夜行性で、主に森林の荒れ地、低木林などの環境を好み、冬の期間は餌を花はあまり咲かず、蜜を採食するのに不都合な為、冬眠をしてやりすごします。

 食性は完全な草食ですが、哺乳類の中では非常に珍しく、花から分泌される蜜を主な主食とします。

 

繁殖は周年繁殖のため、交配に季節や期間は無く、繁殖能力は高いです。

 有袋類なので、赤ちゃんを育児嚢(いくじのう)と呼ばれる場所で2か月ほど過ごし、育児嚢から出ると再び次の赤ちゃんを産むことができます。

 育児嚢から出た子供は木の穴などで数か月過ごし、生後6か月で大人になります。

 

寿命は短く1~2年ほどと言われています。

 

 

 

  袋を持つ動物たち

 

アカカンガルー

 

タスマニアデビル

 

コアラ

 

ヒメウォンバット

 

 

有袋類(ゆうたいるい)とは、<双前歯目(カンガルー目)>、<フクロネコ目>、<バンディクート目>、<フクロモグラ目>に属する動物種の総称のことを指し、種でいえば、カンガルー、コアラ、ウォンバット、タスマニアデビル、モモンガ、オポッサムなどです。

 

基本的にお腹に赤ちゃんを入れるための袋(育児嚢)が前か後ろについているのが特徴で、多くはオーストラリア大陸、パプアニューギニアを主な分布域としています。

 しかし、例外として<キタオポッサム>は北アメリカ、<シロミミオポッサム>、<ミズオポッサム>は南アメリカに生息しています。

 

 私たち<ヒト>を含めた多くの動物は<有胎盤類(ゆうたいばんるい)>といい、<胎盤(たいばん)>が存在し、未熟児の<臍帯(へそのお)>とつながっていて、お腹の中である程度形になるまで、成長に必要な酸素栄養、ホルモン、免疫物質を母親の胎盤を通して供給し、育て、出産する形態をとります。

 

 しかし、有袋類は有胎盤類と違い、胎盤が元々無く、未熟児の状態で袋の中で出産し、生まれた未熟児は自ら袋の中でおっぱいを探し出し、ミルク(初乳)を飲む必要があります。

 つまり、出産子育ては、すべて袋の中で行われるということです。

 

ある程度大きくなり形になると、袋の中から顔を出す姿を確認することができますが、お腹の中でいつ出産してどのくらいの大きさなのかを確認するのは非常に困難な為、基本的に動物園では誕生日を決める際、袋から赤ちゃんが顔を出したことを確認した日として決定しているところが多いようです。

 

 

  花蜜を食べる哺乳類はあまり多くない!?

 

シロヘラコウモリ

 

実は哺乳類というくくりで見てみると、花の蜜を主食とする動物はあまり多くありません。

 

花の蜜を食べる生物全体で考えると、他に<ミツバチ>や<チョウ>などの昆虫類が圧倒的に多く、<ハチドリ>や<ヒインコ>などの鳥類、<ヒルヤモリ>などの爬虫類の一部が含まれます。

 

哺乳類では、主にコウモリ目(翼手目)の<フラワーコウモリ>、<フルーツコウモリ>、<シロヘラコウモリ>などが多く、果実を同時に好んで食べる種が多い傾向にあります。

 しかし、陸上で且つ有袋類で、花の蜜を主食としているのは、本記事で紹介した<フクロミツスイ>だけです。

 

花の蜜食べる生物は皆、被子植物の受粉に貢献しているとは思いがちですが、蜜だけを食べて、受粉に全く貢献しない生物も多く存在します。これを<盗蜜者>といい、反対に受粉に貢献する生物を<送粉者>といいます。

 

ちなみに<送粉者>は哺乳類の<フクロミツスイ>やコウモリ類、鳥類の<ヒヨドリ>、<メジロ>、昆虫類のチョウ類、<ミツバチ>などで、<盗蜜者>は鳥類の<スズメ>、昆虫は<クマバチ>などがあたります。

 

 

 

  トリビア

現在募集中です。

 

 

  リンク

〇アラフェネ動物記

 

 



〇アラフェネ動物記<ショートコラム>

 

 



〇地球のおうち

 

 



〇地球のあしあと

 

 



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○<X>アラフェネさん