こんにちは、アラフェネです。
今回は<ネコ>の記事になります。
本日、2月22日は<ネコの日>という事で、今回は<ネコ科>とはどんな動物なのか細かく解説したいと思います。
書類を守る神様!?
古代エジプトではネコは、受胎と豊穣の神<パステト>として崇められ、古くから愛されていました。
今から約2000年前の古代エジプトではネコのミイラと思われるものが100体以上が出土しており、世界でも最も古くから飼育されていた動物と言われています。
ネコがエジプトから世界へ旅立ったのは、フェニキア人の交易船から世界に広がり、ヨーロッパの上流階級の貴族らによって多く飼われ、親しまれていました。
日本にネコがやってきたのは奈良~平安時代あたりとされており、元々は重要な書類をネズミから守るために渡来してきたとされています。
しかし、近年の研究だと、弥生時代からはすでに移入されてきたとされ、穀物を食すネズミを追い払うために、ネコを住み着かせたのではないかと推測されます。
リビアヤマネコ
現在の<イエネコ>は元々、西アジア人が<リビアヤマネコ>を家畜化したものとして有名で、現在まで多くの品種が作出されています。
野生種かイエネコでの判別は<虎耳状斑(こじじょうはん)>と呼ばれる耳の後ろに白い模様があるかないかで、判別されています。
需要が増えつつあるネコの飼育
現在、日本のイヌネコの飼育頭数はイヌは約600万頭、ネコは900万頭とされており、年々ネコの飼育頭数が増加傾向があります。
【一般社団法人ペットフード協会 (2024年12月)】
理由としては、犬と比べて、散歩やしつけなどのトレーニングなどが必要なく労力が少ないこと、1頭当たりにかかる餌代など諸費用が経済的に安価なことが挙げられます。
最近では、物価高の影響や、家で過ごす人が多くなったのも相まって、それらを後押ししている可能性も大きく考えられています。
野生のネコ科動物
サーバル属
サーバル
カラカル属
カラカル
ヒョウ属
ライオン
トラ
ジャガー
ヒョウ
オオヤマネコ属
スペインオオヤマネコ
カナダオオヤマネコ
ボブキャット
オセロット属
オセロット
マーゲイ
ジョフロイネコ
マヌルネコ属
マヌルネコ
ピューマ属
ピューマ
ウンピョウ属
ウンピョウ
ネコ属
イエネコ
スナネコ
ジャングルキャット
ヨーロッパヤマネコ
ネコは<哺乳綱食肉目(ネコ目)ネコ科>分類される、肉食哺乳類の一群の事をいいます。
ネコ科は哺乳類の肉食動物の中でも、イヌ科の次に大きなグループで、ネコ属、サーバル属、オオヤマネコ属、オセロット属、カラカル属、ヒョウ属など、2017年以降から現在まで、2亜科14属41種が確認されています。
【IUCN SSC Cat Specialist Group (2017) 】
主に<けものフレンズ>では、サーバル、カラカル、ライオン、ジャガー、ヒョウ、スナネコ、マーゲイ、オセロット、チーター、ジャングルキャット、オセロット、スペインオオヤマネコ、ボブキャット、ウンピョウ、マヌルネコなど多くのネコ科動物が登場しています。
イエネコ<純血種>、<雑種>
アメリカンショートヘア
ノルウェジャン・フォレストキャット
アビシニアン
シャム
ネコはイヌに次いで愛玩用として、広く親しまれている動物で<イエネコ>と呼ばれる、多くの品種が作り出され、<純血種>と<雑種>と大きく分けられています。
基本的には純血種に含まれていない種を<雑種>と定義しており、世界の約90%を占めています。
知名度が高い純血種としては、<アメリカンショートヘア>、<ノルウェジャン・フォレストキャット>、<スコティッシュフォールド>、<マンチカン>、<シャム>、<メイン・クーン>、<アビシニアン>、<ペルシャ>、<シンガプーラ>が存在し、その土地の気候や風土に合わせたもの、人為的に作出したもの、突然変異により発生したものがあります。
種の中には、<フクロネコ>、<アフリカジャコウネコ>などネコと名前がついている種がいくつかいますが、フクロネコは<フクロネコ科>ですし、<アフリカジャコウネコ>は<ジャコウネコ科>なので、種類が違います。
世界中に分布
ネコ科の動物の分布は、オーストラリア、南極、マダガスカルを除いたすべての大陸に生息しており、分布域は非常に広いです。
サーバル、カラカル、ヒョウはアフリカ大陸の暑く乾燥した草原、ジャガーはアマゾンの高温多湿の熱帯雨林、ユキヒョウ、ピューマなどは寒さが厳しく標高の高い山岳地帯など、様々な環境下で適応し、進化をしています。
形態(見た目)
〇体型・体毛
基本的に野生のネコは単独で狩りを有利に行うために、大型で筋肉質、力強い種が多い傾向にあります。
野生のネコ科動物の多くは、寒い地域ほど大型になり、暑い地域ほど小型になる進化法則があると考えられています(ベルクマンの法則)。
ネコの体は頭から尻尾まで全体的にバランスが取れた体つきをしており、弾力性に富み、前足の付け根にあたる肩甲骨は他の骨と離れていて、しなやかな動きを行うことが可能となっています。
そのおかげで、細い間を器用に通り抜けたり、スムーズな上下運動を行うなどのネコ独自の動きをみることができます。
イエネコは<イエイヌ>と違い、品種による大きさの違いはほとんど無く、どの種も同じ大きさをしているのが特徴です。
体毛は、基本的に上毛と下毛が層になった<ダブルコート>ですが、シャムやシンガプーラなどは上毛のない<シングルコート>です。
種によって長さは様々ですが、オオヤマネコやノルウェジャンフォレストキャットなど、北半球を原種とする種ほど長い傾向があり、紫外線から皮膚を守る役割があります。
〇鼻
ネコの嗅覚はイヌほどではありませんが、鋭いほうで、後述のネコ髭と併せて周囲の空間を把握しています。
ネコには<鋤鼻器(じょびき)>と呼ばれる、匂いの粒子を感じ取る細胞が非常に多く、生まれたばかりの子猫からすでに備わっています。
額、くちびる、あご、爪、肉球など様々な箇所にフェロモンの分泌腺が備わっていて、物や飼い主などにこすり付けて確認する行動を行います。
野生ではこれを縄張りの目印に使うなど、多くの情報を得て判断を行っています。
〇耳
耳は12個以上の筋肉があることから、180°動かすことが可能です。
最大可聴領域は6万5000hzと高周波の音を聞くことができ、感覚器の中では最も優れています。
例えば、草むらの中にいる小型の哺乳類(ネズミなど)のカサカサ音も的確にとらえることができ、耳の器官の一つである<三半規管(さんはんきかん)>と呼ばれるものが良く発達しており、高所の上り下りや悪路のスムーズな移動など高い平衡感覚を生み出しています。
<サーバル>のように耳が丸く大きいものであったり、カラカルのような耳に<房毛(ふさげ)>がついている種はより聴覚が鋭いです。
耳の裏を見てみると、白い模様のようなものが見えると思いますが、これは<虎耳状斑(こじじょうはん)>といい、野生のネコのみにみられる模様で、主に野生のネコ科動物に見られます。
相手をけん制したり、親の位置が子にわかるような目印になっていると考えられています。
〇目
ネコの目は顔の前の位置に並んでついている為、獲物との距離を正確にとらえることに特化しています。
目の瞳は丸形のイヌとは違い、縦長で細い形をしています。
多くが夜行性であるがゆえ、光に非常に敏感に反応し、僅かな光の量でも視界を確保することができる<タペタム>と呼ばれる特殊な輝板がある為、夜間視力は高いです。
しかし、光を集めるために特化した代わりに、水晶体との焦点の調節があまりとれない為、通常の視力はあまりよくありません。
また、私たちはヒトは光の3原色である、青、緑、赤を見れますが、ネコは<赤>を認識できません。
〇ネコひげ
長い特徴的な髭は<触毛(しょくもう)>とも呼ばれ、物体の距離を測ったり、感情表現を行うなど、嗅覚と併せて使います。
獲物に近づく際に、この間を通れるのかを判断したり、ネコが今どの感情なのかをが判断する材料にもなります。
緊張すると、ひげが前のめりになり、リラックスするとひげが垂れ下がります。
〇歯
ネコ科の基本的な歯の数は合計30本です。
イエネコをはじめ、ライオンやトラなどの野生のネコ科動物も共通して同じような歯の数ですが、<マヌルネコ>などの一部種は28本と異なる種も存在します。
動物の歯の本数や歯列は、その種の食性に強く影響して進化しており、草食動物は草本を切り裂くための<後臼歯(こうきゅうし)>が、肉食動物は肉を切り裂くための<裂肉歯(れつにくし)>や<犬歯(けんし)>が良く発達している傾向があります。
ネコ科動物の歯列の特徴として、同じ食肉目(ネコ目)であるイヌ科と大体同じですが、肉食傾向がとりわけ強く、
特に<裂肉歯>や<犬歯>が良く発達する傾向があり、<後臼歯(こうきゅうし)>が痕跡程度にしか存在しません。
〇手足
ネコの指は前足が5本、後ろ足が4本で親指がありません。
基本的に爪は常に収納されていて、何層も角質が重なっており、非常に鋭く、攻撃時、爪とぎ、マーキング、スパイクなど様々な行動を行う際にむき出しになりますが、<チーター>は常に爪がむき出しになっています。
イエネコは本能的に爪とぎを行いますが、爪を鋭くしたり、マーキング、感情表現などの意味があります。
イヌと同じで、手足の裏の表面には柔らかい<肉球>があり、着地した時の衝撃をやわらげたり、足音を軽減する役割をもっています。
また、ネコがゆういつ汗をかく<汗腺>が分布している箇所でもあります。
〇尾
ネコの尻尾は種によって長さが様々ですが、基本的には移動時のバランスをとったり、感情表現を行う時に使われることが多いです。
例えば、親愛であれば、尻尾はピンと立てたりくねくねしたり、興奮時や怒り、警戒などを表す場合は毛を逆立てたりします。
縄張りも徹底、孤高を生き抜くハンター
ネコ科の動物は基本的に夜行性(薄暮薄明性)で、繁殖期以外は単独で行動します。
縄張り意識は割と高く、物に爪痕を残したり、スプレー(尿)をするなどのマーキングをして、縄張りのエリアを主張します。
動物園で展示場のいたるところや、イエネコでは物や飼い主にスプレーを行う行動はまさに縄張りを主張する本来の野生本来の習性の表れでもあります。
ネコは排泄したあと、地面の砂をかけて埋める習性がありますが、様々な理由があり、排泄物(糞)の強い臭気で相手に悟られない為、病原菌の繁殖を防ぐためとされています。
イエネコの砂トイレはまさにこの習性を利用したものです。
食性は完全な肉食性で、哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類、昆虫など動物性の物であればなんでも食べる為、そのほとんどが生息域における食物連鎖の頂点に君臨しています。
また、一部の種は果実などを食べる種も存在します。
ライオンキング
<ライオン>は例外として、ネコ科では非常に珍しく、オス1~3頭とメス複数頭と子供からなる群れ<プライド>を作り、群れで活動を行います。
しかし、最近では<ライオン>も<チーター>も血縁関係があるオスやメスのみの小規模な群れを作り、互いに協力して狩りを行うことも確認されている為、完全な単独ではなく、社会的な一面も見られることがあります。
ライオンの狩りの方法ですが、持久力が肉食動物の割には乏しく、長時間追跡することにはあまり得意ではない為、ネコ科動物の狩りの基本は<待ち伏せ型>、<急襲型>が基本となっています。
<待ち伏せ型>は素早い草食動物を獲物として捕らえる場合は、体を伏せて、身を引きくくしながら近づき、ある程度の位置に近づいたら襲い掛かかり、<急襲型>は獲物が来るまで待ち伏せし、近づいたところを襲い掛かかります。
ライオンやチーターはこれをチームで行い、相手を隠れている仲間の元へ誘導する両者を合わせた<囲い込み猟>が基本です。
〇ライオンってどんな動物?
トリビア
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