膀胱切開
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http://ameblo.jp/tobeu-tan/entry-11605936291.html膀胱結石は食事で溶けないタイプの結石の場合、膀胱切開を行い、摘出しなければなりません。
当院での症例
血尿を主訴で来院。
検査の結果膀胱結石がありました。
膀胱の結石の種類を推測する為に尿検査を行いました。
ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)という結晶尿がでていました。
しかし、結晶尿が出ているからといって、結石が同じとは限りません。
結石を採取し、分析にかければ分かるのですが、それには手術で摘出しなければなりません。
内科療法で治らない場合のみ、手術をするべきです。
ストラバイト結石と仮診断をし、内科療法から始めました。
ストラバイトは膀胱内に細菌がいることが多い為、抗生剤を投与しました。
ストラバイト結石であれば食事療法で溶ける可能性があります。
s/dというストラバイトを溶かす処方食を1カ月続けました。
1カ月後、結石を調べたらサイズが変わっていませんでした。
膀胱の中の結石はストラバイト結石ではない可能性が高くなってきました。
オーナー様の意向もあり、もうしばらく処方食を続けましたが、変わりませんでした。
そこで膀胱切開を行い、結石の摘出と結石の分析を行いました。
膀胱炎の為、膀胱が分厚くなっていました。
術後、尿を貯めてしまうと膀胱破裂を起こす可能性があります。
3日間入院で、排尿管理、感染管理を行いました。
分析の結果、リン酸カルシウム結石でした。
珍しい結石です。
リン酸カルシウム結石は尿pHとは関係なく生じるものです。
それに内科療法にはまったく反応しない特殊な尿石です。
今後再発を防ぐ為、u/dという処方食を始めました。
維持ができるか定期的に尿検査が必要です。