脂肪腫
脂肪腫は、おもに腹部、胸部、内股、脇の下などの皮下組織に脂肪のかたまりとなって現れます。
腫瘍は楕円形で弾力があるのが特徴で、数年かけてゆっくりと大きくなります。
脂肪腫は良性腫瘍なので、健康に被害を与えるようなことはありません。
しかし、脂肪腫が発生した場所によっては歩き方に異変が見られることがあります。
犬の皮膚にできる腫瘍には乳腺腫瘍・脂肪腫・悪性リンパ腫(リンパ肉腫)・肥満細胞腫・線維肉腫などの悪性腫瘍があります。
皮膚に現れる腫瘍は、皮膚炎や潰瘍と見間違えることがあるので注意が必要です。
針で細胞を採取し、顕微鏡で観察したところ脂肪腫と仮診断しました。
針での細胞の採取は、組織量が少ないため確定診断には至らないことが多いです。
しかし、無麻酔で費用も安く、簡単にできるので、しこりがあった場合はまず針で細胞を観察することをお薦めしています。
その後経過をみていたら、もう2箇所にしこりが増えました。
針細胞診で脂肪腫と仮診断しました。
その後徐々にしこりがでかくなってきたので、歯石取りと一緒にしこりも摘出しました。
脂肪腫は新たに体のあちこちにできやすいので注意が必要です。
毛が生えてくればどこを手術したかわからなくなるぐらい綺麗になります。