車輪配置による機体特性の違いについて | 風花雪月

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風に舞う花、雪の彼方の朧月。美しきもの、役立たず。
マイクロマウスと戯言(ざれごと)と戯言(たわごと)と他諸々があったりなかったり……

 Riddles covered in flowers より 竹取飛翔 ~ lunatic princess を聴きながらこんばんは,アベです.

 ホイールの数・配置の違いによる機体特性の違いについて,最近色々と考えています.そこで,備忘録も兼ねてまとめてみます.図中の赤い四角は駆動輪,青い四角は従動輪です.

風花雪月  図は2輪マウスです.最も一般的なマウスと言って差し支えないでしょう.多くの場合,モータと駆動輪が1:1で対応しており,スラローム時には左右の駆動輪の速度差により角速度を生じさせます.
 駆動輪は2つだけですが,このままではバランスが取れないため,常に底板の端部(加速時には後端部,減速時には先端部)が接地しています.摩擦によるロスを減らすために,接地部には動摩擦係数の低い素材(例:カグスベール)を貼り付けています.









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 図は4輪マウスです.上記2輪マウスとの違いは,カグスベールの位置に従動輪が増えていることです.
 従動的にステアを切る場合は2輪マウスとあまり差はありません.カグスベールよりロスは少ないですが,従動輪の機構がある分だけ重量が増します.能動的にステアを切る場合,ステア用のモータが必要になりますが,2輪マウスと比べて軌道が安定します.
 袋小路に入った場合,ステアを90度切る事が出来れば超信地旋回が可能ですが,ステア角が足りない場合は後ろにもセンサを搭載するなどの対策が必要になります.
 ステアを能動的に切るか従動的に切るかにかかわらず,4つの車輪全てを接地させるにはサスペンション機構が必要です.





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 図は6輪マウスです.上記4輪マウスでは従動輪は2つでしたが,こちらは前後に2輪づつ,計4つが付いています.ステアは能動的に切ります.軌道の安定性は4輪マウスよりも上ですが,機構が複雑化し,重量が増える傾向にあります.
 4輪マウスと同様に,ステア角次第ではセンサ配置などに工夫が必要になります.また,スペンション機構も必要です.

続きは次回以降の更新で.