4年以上も前の話
ある夜、遮光カバーを掛けた鳥カゴから音が聞こえてきたのです。
カシカシ・・・カシカシ・・・と
何かをかじっている音ではない。
嘔吐の音でもない。
そう、何かを掴む音。
止まり木を掴んだり離したりをずっと繰り返している。
新しいカゴに慣れないだけだろうと思い、無視して寝た。
ところが、翌日も就寝直後にカシカシと音をさせている。
音の主は、一人餌になったばかりのアキクサインコのチャチャ。
さすがに、心配になり考えた。
これって、もしや、止まり木が気に入らないのか?
心当たりは少しある。
止まり木が少し細いのだ。
すぐに止まり木を変更してから、4年6か月。
あれ以来、止まり木を掴む音は聞いたことが無い。
大部分の鳥は立って寝る。
そこは野生も飼い鳥も同じ。
野生の場合は適度な止まり木を見つけ寝る。
外敵に襲われにくいこと、高所にあること、そして、適度な太さがあること。
体重を支えられなかったり、風に大きく煽られるようでは役目をなさない。
飼い鳥の場合は、飼い主が用意するというより、カゴに付いてくる。
チャチャの様に無言の抗議をすることもあるかも知れないが、普通、飼い主は止まり木を重要だとは思っていない。
だからサイズが合わなくても鳥は我慢して使うしかない。
あくまでも私見だけど、鳥が止まり木を掴んだ時、前の指と後ろの指が繋がるのは当然細すぎ。
半分程度掴めれば問題ないと思っている。
自然界ではないので、風に吹かれる訳ではない、つまり強くつかむ必要はない。
むしろ太めが良いと思っている。
太いということは足の指が開くので体重が分散される。
少なくとも、足裏には優しいのだ。
それなら・・止まり木は必要ないという・・・訳ではない。
足の形状からして、明らかに掴むことに特化しているので、止まり木は必要だ。
半分程度掴めれば問題ないと言ったけど、半分にギリギリ届かない程度がベストかもしれない。
鳥は寝てる時も起きている時も立ち続けている。
特に放鳥時間が短い飼い鳥たちは気をつける必要がある。
何故なら、カゴで過ごす時間が長い為、動きが少なく足裏に必要以上の負担をかけるからだ。
逆に放鳥時間が長いということは、いろいろな場所に止まったり、走ったりするので、負担が減る。
それと、爪とぎ止まり木。
個人的には好きではないというか、爪切りは私が行うので必要がない。
放鳥時間が短い場合、爪とぎ止まり木は足裏に更なる負担となる可能性がある。
当家は放鳥時間が長いという話を再三しているが、それでも止まり木には気を使っている。
鳥たちが集う通称鳥タワーの上段のバーには包帯を巻いている。
太さ対策と足裏対策の為。
ちなみにこの包帯は粘着剤を使っていないのに巻けば剥がれない代物。
くっつく包帯なんて呼ばれたりする自着性伸縮包帯。
鳥が咬んでも害はなし。
当家の鳥たちは咬まないけど。
そして、2段目にはブックエンドに取り付けた天然木の止まり木↓
十分な太さがある人気の止まり木
固定元が薄い金属製ブックエンドなので、鳥が止まると止まり木がしなる感じになる。
(通常は少し上に向いているが、先端に止まると重みで平行になる)
止まり木ってシッカリ固定するものだと人間は思うし疑わないけど、
自然界の鳥に言わせれば、木々の枝は動くものだし、しなるもの。
止まった瞬間、飛び立つ瞬間、しなることで足へのショックを吸収して負担が軽減される。
鳥自身は遺伝子に書き込まれているので、止まり木(枝)がユラッと動くことに関してはまったく驚かない。
むしろ、頑丈で動かない止まり木は実のところ違和感の塊りなのかもしれない。
そして、3段目にはこれが置いてある↓
文鳥のシルバくんに止まってもらったけど、アキクサ達には大不評の止まり木。
細い短いで、ほんと役に立たない。
文鳥のサイズでも細過ぎて長く止まるには不適格だと思う。
飼い主的にはファッション性があるというか、これに止まれば可愛い感じがして6年前に買ったのだけど・・・
今になって思えば、私って傲慢だという話。
それでも、シルバは止まってくれることもあるので、一応、置いている。
簡単ではあるけど、
こんなとこが止まり木を考えたという話です。
おわり