鳥(ペット)の止血剤という物をご存じですか?
主として、爪切り(深爪)の出血に使われます。
主成分は塩基性硫酸第二鉄でこれが凝集剤の役目をして止血します。
出血疑いの内臓疾患にはビタミンKが処方されますが、外傷には効果がありません。
ちなみに人間に対しての外傷の止血剤としては・・・
何があるか分かりません 笑
日本の場合、殆どは絆創膏系です。
傷口を塞ぐことで、血液の凝固を待ちます。
大きな出血に対しては圧迫一択です、多分。
海外はね、塩基性硫酸第二鉄入りの止血剤が普通に売られています。
成分的には鳥の止血剤と同じですね。
だから、人間が使っても良いと思うのですが、日本の説明書には使わないでくださいと明記されているので躊躇するというか、そもそも止血剤を使うようなシーンが無い。
少量なら絆創膏or圧迫で直ぐ止まるから・・・・
で、長々と止血剤の話をしたのは、やってしまったからなのです。
アキクサインコのハルの爪切りをしていたら、深爪をしてしまった。
出血の量はそこそこある。
すぐティッシュをあてたけど、それなりの量の血液が付着。
当家の鳥たちの爪切りは私が行うのですが、今まで深爪はほとんど無かった。
ハル(3歳4か月)に関しては初めての深爪。
だから、止血剤は持っていない。
ポタポタ落ちている訳ではないけど、染み出てくる感じなので早急に止めたい。
選択肢は3つ。
・保定して指先を圧迫する。
・線香で爪先を焼く。
・小麦粉をつけて祈る。
保定をして圧迫を試みたけど・・・嫌がって暴れる。
そんな状態を長く続ければ、ストレスに繋がる。
線香で爪先を焼けば直ぐに止まるけど・・・
深爪で痛い思いをして、トドメに焼かれるなんて・・・
無理、無理、出来ない。
結局、小麦粉を何度もつけて祈った。
安静にしていればすぐ止まるのだろうけど、爪を気にして、クチバシを持って行ったり、頭や体を爪でカキカキしたり・・・
完全に血が止まるまで10分以上かかってしまった。
冷静になって考えれば、もう一つ手立てがあった。
それは、エリザベスカラーを装着後、爪先にテープを使いティッシュを固定する。
そうすれば、最小限のストレスで早期に止血出来たと思う。
ほんと、申し訳ない。
でも、深爪はやる時はやる、獣医師でもやる。
開き直っていないけど・・・いや開き直っているな、申し訳ない。
そのハルはというと、止血後、深爪の片足を上げてじっとしていた。
明らかに痛がっている。
鼻色を見ると、色が抜けている?
痛みからか、出血からか、軽いショックもしくは貧血状態だったと思う。
あれから、3日。
当日は動きが少なかったけど、翌日からは通常通りで元気にしています。
止血剤は持っていた方がよいです。
でもね、止血剤は深爪限定だと思う。
羽や体に使うと問題が出る可能性があるからです。
お前が言うなという話ですが。。。