以前、ある方からコメントを頂きました。
コメントの内容を要約すると、病気になった愛鳥に対して出来る限りの治療を行うのは飼い主のエゴではないか?というのです。
誤解のないように言うと、その方は決めつけている訳ではありません。
病鳥に対しての、注射、レントゲン、入院等々、大きな苦しみや恐怖を与えているのでは?と悩み考えているのです。
私はアンサー記事として・・・
当家の鳥たちが病気になった場合、入院させないし、いいとこどりの治療(投薬)を自宅の入院施設で行うということを書きました。
実を言うとあれからも、ずっとコメントのことを考えているのです。
本日は少し違う角度で記事にしてみようと思います。
当家の鳥たち(アキクサインコのチャチャ、ハル、文鳥のシルバ)は本日も元気いっぱいですが、新しい写真を撮っていないので過去写真です。
改めてお話ししますと、当家の鳥たちは健康診断へ行きません。
アキクサインコのチャチャの病院行かない歴は3年以上、文鳥のシルバは3年9か月以上です。
もちろん、病気や怪我があれば行きますが、ないので行かないのです。
一方、少し弱い個体のアキクサインコのハルは昨年、2度病院へ行っています。
1度目は嘔吐、2度目は急性の呼吸困難。
嘔吐に関しては病気の兆候が無かったのですが、万一を考えて行きました。
結果は、問題なし。
原因は換羽だと思っています。
2度目の急性の呼吸困難は落鳥を覚悟するほど厳しい状態でした。
病気ではなく、何かが呼吸を妨げているのです。
病院では鼻洗浄を行いましたが効果なし。
帰宅後、症状は酷くなり、朝を迎えると・・・・
治っていた。
多分、呼吸器官の入り口に詰まっていた異物が自然に取れたのだと思っています。
その他、今年に入っても嘔吐がありましたが、病院へは行っていません。
その後、完全復活しています。
以前から何度もお話ししているように、私は鳥に癒されるという言い方は嫌いです。
人間が癒されるのは勝手ですが、鳥たちは癒されているの?と思ってしまうのです。
何か一方通行的な感じがしてならないのです。
話は戻って、もし愛鳥が病気になったら・・・
もちろん、病院へ行くと思います。
糞便、そのう検査、深刻度によっては採血、レントゲン、エコー等々へ進んでいくかもしれません。
人間の場合、採血はちょっと痛いけど、レントゲンやエコーにストレスは感じません。
ところがね、小鳥にとって採血はもちろん、レントゲンにも大きなリスクがあります。
当家の鳥たちは掛かりつけの鳥専門病院があります。
最近はめっきり行っていませんが・・・
そこで聞いた話をしますね。
4年以上前です。
呼吸困難になってしまった白文鳥の故サスケを飛び込みで診ていただきました。
キューキュー音は激しく、食欲もありません。
飼い主としては兎に角、助けてほしい。
診察した鳥専門病院の獣医師は開口一番こう言いました。
「レントゲンは撮れません、入院(酸素室)が必要です」
サスケは危険な状態でした。
言い訳をすると
それまで、サスケを放置していた訳ではないのです。
近所の鳥を診れるという動物病院へ通院していました。
その頃は、自称、鳥を診れる動物病院を信用していたのです。
たびたび発信していますが、自称、鳥を診れる動物病院(犬猫病院)の知識レベルは今の私以下です。
もちろん、私は調薬も出来ないし、獣医師免許も持っていませんが、酷い犬猫病院があるのは事実ですし、
多くの小鳥が殺されていると思っています。
話が外れてすみません。
サスケの話に戻ると、レントゲンだろうが、注射だろうが、救ってほしいと思っていたのです。
ところが、鳥専門病院の獣医師は原因(肺炎)が分かる可能性のある検査(レントゲン)が出来ないというのです。
その理由を尋ねると・・・
レントゲンは保定する体制に無理があるし、大きなストレスがかかる。
弱っている状態で無理に撮ると亡くなることもあるというのです。
「知らなかった・・・・」
そこから、いろいろなことを調べ、日々、勉強して現在に至るのですが、
当家が信頼する鳥専門病院では基本、血液検査はしません。
(感染症のPCR検査はします)
レントゲンに関しても鳥の容態が安定していなければ安易にしません。
撮るにしても必ず飼い主の了承を得ます。
人間にとって、当たり前で簡単な検査ですが、小鳥には大きなリスクなのです。
レントゲンや血液検査が必要ないとは思っていませんよ。
でも・・・単価の高いレントゲンや血液検査を安易に行い収益を上げる動物病院があるのは事実です。
また、それらの医療行為に安心する飼い主がいるのは否めない。
きっと治る、だから治療をしてほしいという飼い主さんの気持ちは分かりますよ。
でも、本当に必要なのだろうか?
血液検査で数値が出ても、外科的な対応は取れませんし、糖が出てても治療は難しい。
肝臓や腎臓が悪くても大きな改善は望めないとしたら?
最初のある方のコメントに戻ると、
良かれと思ってることが、愛鳥に恐怖や痛みを与えていたとしたら・・・
大切な愛鳥に適切な?治療をしてあげた感しか残らなければ、
それって・・・飼い主のエゴ?なのかもしれない。
私もそう思うことがあるのです。
人間の闘病、治療って、様々な検査、薬、手術で対応します。
しかし、小鳥は満足な検査器具も薬もありません。
当然、手術も不可。
ハルの呼吸困難は鼻洗浄以外の治療がなかった。
犬猫なら内視鏡を入れていたかもしれない。
兎に角、小鳥は治療が限られているのです。
亡くなったアキクサインコのちゅらは1年6か月、前出の鳥専門病院へ何十回も通院しました。
2週間の入院は知らない場所で糞まみれになりました。
退院後も様々な治療、投薬を受けました。
必要なのでレントゲンも1度撮りましたし、緊急で注射もしました。
診察のたびに保定され、苦しそうな顔をして・・・
それでも、ちゅらは鳴かなかった。
最後は呼吸困難で苦しみながら亡くなりました。
私は1年6か月頑張ってくれたって人間目線で記事にしていますが、
一方では、無理やり生かしただけなのかも知れないと思うことがあるのは事実です。
ちゅらの闘病を経験して今の鳥たちに私が出来ることは?
怖い思い、痛い思いを絶対させない。
だから、院内感染のリスク回避とストレスを与えない為、健康診断には行かないのです。
文鳥やアキクサインコの寿命は人間の10分の1程度です。
一瞬で駆け抜ける時間の中で、怖い思いや痛い思いの記憶は残したくない。
いつもの見慣れた安心できる場所で過ごしてほしい、いや、願望ではなく過ごしてもらいます。
だから入院を含めて誰かに預けることは絶対しない。
いつもの場所で出来る限りの放鳥を行い、命を全うしてもらう。
もちろん、そのためのバックアップは準備しています。
万一に備えて、酸素室、強制給餌の為の医療用シリンジはいつでも使えます。
毎日が健康診断なので、体重測定や糞便、仕草の観察は厳しく行っています。
おわり
追伸
病院へ行かない方がいいとか、検査は必要ないという記事ではありません。
当家の場合、病院利用レベルが著しく低いだけです。
そのために健康で高い免疫力を維持してほしい。
だから、管理の記事も多いのですが・・・
結局、いつもの参考までにという記事です。