毎日、健康診断 |   Flying in the sky Sasuke

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   ~アキクサ達と文鳥のシルバのお話です~

数日前に少し心配な仕草をしていた文鳥のシルバでしたが

結局、更なる体調不良はなく、いつものように元気いっぱい。

 

約2週間前に絶食便を出して、鳥専門病院へかかったアキクサインコのハルも

その後、速やかに回復し元気いっぱい。

 

 

当家はね、鳥の健康診断に行かないという記事を何度も書いています。

正しいとは思っていませんよ。

でもね、半年や1年単位の健康診断にメリットを感じないのです。

何度もお話ししていますが

健康診断に行くことで病気をもらったり、

過度なストレスを与えたり・・・

 

例えば、人間の場合は違いますよ。

ちょっとした健康診断でも、さまざまな項目を検査しますし、

万一、異常があれば、これまた様々な追加検査や、治療、投薬等々行います。

医療水準が高く、ちゃんと治療できるのです。

 

でも、鳥の場合の健康診断って、そのうと糞便検査がメイン。

望めば血液検査も出来るのでしょうが、リスクが伴います。

そして、獣医師の熟練度によって、大きな技術差が発生します。

レベルが低い獣医師(犬猫メイン)だとそのう検査も出来ない。

 

そんなことを考えると、健康診断に行って次回まで安心して過ごすことに疑問を感じるのです。

安心しなければ良いのですが・・・・

 

だから、当家は毎日、健康診断を行っています。

もちろん、そのう検査も糞便検査も出来ない。

でもね、糞をしっかり目視することで、鳥の状態は想像できます。

その他、体重、しぐさ、昼寝の時間、餌の量、羽並み、鳴き方等々

変化がないか?あらゆることに注意しています。

常に付きっきりではないですが、鳥たちを意識しているのです。

そうすることで、僅かな時間で診察する獣医師より早く異変を察知できるはずなのです。

 

例えば、アキクサインコのハルの場合だと

 

↓朝一、2Fから遮光カバーを掛けたままのカゴを下ろす

途中で必ず鳴きます(朝を迎える歓喜の鳴き声?)

 

↓カゴを1Fに置くと、暗いカゴ内を飛んで出してくれと暴れます

飛ぶことで翼に問題が無いことを確認

 

↓そして、短時間放鳥(5分)をすると走り回ります

足に問題がないか確認

昨晩から今朝までの糞の量、色を確認。

寝る場所が決まっているので、糞が集積していることも確認。

 

↓捕まえて体重測定

空腹時体重は42g弱で正常

足、鼻の色を確認

 

↓その後、カゴに戻ってもらいます

水を飲んでいるか、餌を食べ始めるか確認

(通常、5分程度で最初に水を飲み始めます)

 

上記の確認事項で少しでも異変があれば、私の警戒感度を上げます。

ちなみに、数分で上記を確認できます。

 

チャチャやシルバは少し仕草が違うところがあるので

それぞれに合わせて体調を確認しています。

文鳥のシルバはフィンチなので、呼吸系の疾患にも注意します。

 

多分ね、鳥飼の皆さんも同じようなことをしていると思います。

 

ただ、意識の低い飼い主さんがいるのも事実です。

 

 

簡単なことなのです。

糞の色や形状、量と体重を量るだけで鳥の体調はおおよそ分かります。

逆に言えば、糞に異常があれば、体調が悪いのです。

鳥は多くのシグナルを出しているのです、それを受け止めるのは飼い主の義務です。

 

緊急度で言えば(特にインコ)(私見です)

糞の異常が無いのに嘔吐する→少し心配

首を回して寝る時間が長い→少し心配

空腹時の体重が1g減少→少し心配

(アキクサインコの場合)

 

嘔吐が止まらない→病院へ

糞が異常で嘔吐する→病院へ

膨羽をして餌を食べない→病院へ

体重が5%の減少→病院へ

 

止まり木ではなく床にうずくまる→生死にかかわります

体重が10%以上の減少→生死にかかわります

明らかな金属誤飲の嘔吐→生死にかかわります

 

上記にざっと書きましたが、その他にも多くのシグナルがあると思います。

でも、鳥の体調不良のほとんどは、体重減少と糞をチェックすることで分かるのです。

空腹時(朝一)の体重測定は、鳥の本当の体重なので重要です。

発情や多飲傾向があると、2~3gの増加は簡単にしてしまうので、通常時体重(昼間)はイマイチあてにならないのです。

そして、考えれば分かることなのですが、体重減少はいきなり進む訳ではありません。

最初はごくわずか、そして、1g、2g、3gと進んでいくはずなのです。

だから、早期に異常を察知することが重要ですし、毎朝、体重測定を行えばそれが可能です。

 

それと、必ずしも体重減少とリンクしないのが急性の感染症です。

感染症によって肝臓や脾臓にダメージを受けた場合、急速に状態が悪化します。

しかし、これも糞を確認することで、最悪の状態を回避できる可能性があります。

 

体重の大幅な減少や金属誤飲、床にうずくまる状態は生死にかかわります。

卵詰まりもそうですが、床にうずくまるということは、尾羽やお尻も支えとして使わなければ起きていることができない緊急事態です。

(老鳥や慢性疾患の鳥は除きます)

様子を見るようなレベルではありません。

もし、そんな状態で動物病院へ連れて行って、「とりあえず投薬で様子を見ましょう」という診断をされたら・・・

私は信用できないし、他の鳥専門病院を即座に探します。

ハッキリ言って緊急入院レベルだと思っています。

 

しっかり日々の健康チェックを行うことが前提で私は健康診断に連れていきません。

でも、必要があれば、鳥専門病院へすぐ連れていきます。

 

だから、もし、鳥は餌と水を用意して自分が癒される為の放鳥を行っていれば良いと

思っている飼い主さんは考えを改めませんか?

鳥は飼い主の為に生きているのではないのです。

鳥を大切にするということは、最低限の知識を持って命を守るということなのです。

 

様子を見ていい状態と緊急対応を要する状態くらいは識別する必要があります。

 

そんなことをたまに思ってしまうのです。