2017世界大会inパリ⑥ | 飛田恭志の『かゆいとこないです』

飛田恭志の『かゆいとこないです』

『向き・不向きより、前向き』

下町の理容師の日常をつづっていきます。

さて。
そんなこんなでパリにてトレーニングすること4日。
とうとう大会当日がやってまいりました。
 
会場はこんな感じ。

 

動画、見れますか??

 

荒々しいですが、まあこんな感じでございます。

 
「(3、2)ワン & GO!!」

のコールで始まります。
 
 
ところで。
あらためて、なのですが、世界大会の種目の構造はこうなっております。

 
この中でも、本日は「日本のお家芸」とも評されるテクニカルカテゴリーについて解説とご紹介をしてまいりましょう。

テクニカルカテゴリーは
 
こちらの『クリエイティブ』と
こちらはおなじみ『クラシカル』の
 
2競技のコンビネーション種目です。

「なぜスクエアなの?」というお話はよく耳にしますが、まあ「ヘアコンテストが始まって約100年。女性は丸く、男性はその逆。それがどんどんエスカレートしていった」とでも解説しておきましょう。

「隣のやつよりテクニックがあるということを表現するにはどうしたらいいのか?」という進化の過程ですね。
 
昔は、競技と競技の間の2~3時間でカラーとカットをし直し、一人のモデルさんでこの二つをやっていたのですが、
 
今はすべてマネキンなので、マネキンはそれぞれでもよく、しかしながら、かなりデザインの幅と「そんなの机上の空論なんじゃねえの?」というレベルの『絵に描いた餅』的な完成度が求められます。
 
シニア部門の『マネキン競技のみ』ということにいろいろご意見もありますが、OMC(世界理美容機構)の運営をビジネス目線で考えたとき「人口増加及び発展著しいアジア圏を取り込む」ことは必要不可欠であり、かつそれをクリアーというか、条件をイーブンにするにあたり、マネキン競技に至ったのだと思われます。
 
「中国やインドから選手が出てもらいたいが、例えば”中国のいい男”と”ヨーロッパのいい男”を並べたときに勝ちやすいのはどっちか?」となり、マネキンを使うことにより、”スタートライン”をそろえる必要があったのかもしれません。
 
そりゃ、「人間モデル競技の選手人口激減」というなんとも情けない事情もあったのでしょうが、それには目をつぶってコメントしていますm(__)m
 
それによって諸経費が抑えられ、世界の隅々から選手が集まりやすくなっているので・・・まあ、そういうことなのです。
 
ともあれ日本のデザインはこんな感じ。
 
サイドに毛流れを表現してメッシュを通し
『シルエットはスクエア』という縛りがあるのでトップは何が何でも平ら。
 
後ろにはこのようにストラクチャーのテクニックで作るペイズリー模様のようなデザインで臨みました。
ストラクチャー。
懐かしいですね(^^♪

今やちゃんとできる人も少なく、『知る人ぞ知る伝統芸能』のようになってしまうのでしょうか。

これができればはっきり言って何でもできるんですけどねえ。
 
他国のデザインはこんな感じ
イタリアかな?
 
 

フランスかな?
 
 
 
今回から白黒含めた3色まで、しかも赤・ブラウン・ゴールドなどの「そもそも人間が持っている色だけ」というルールができたので、カラーバリエーションで勝負する傾向よりも、「効果的な白の使い方」だとか「間から見える色の配置や深み」など、よりテクニカルな方向に来ています。

下の写真のように、前回、韓国で日本が金を取った作品は全部で9色くらい使っていたのですが、まあ日本が”上”に行くと、なんだか潰したいかのようにルール改定をガンガンしてきます。
 
なんだか、どの世界でも同じですね(-_-;)
 
何度もいう通り、この種目は『四角いフォルムの中なら何でもしていい』という競技なので、毛を動かしてなんぼなのですが、海外は表面の一枚を動かしているだけであるのに対し、日本はこのデザインからもわかる通り、かより人間に近いというか、根元から表面まで全部を動かし、難易度の高いテクニックとデザインに挑戦しました。
実はこの毛流れのバージョンは私の時代の得意パターンでありました。
合理性はあるのですが飽きられちゃったのかな。。。
結果は各業界紙でご覧の通りではありますが、各選手、とてつもなくベーステクニックは磨かれ、次への期待が高まるってなもんです。
まあ、次は「シンプル&簡単でこのマネキンに特化した”絵に描いた餅”的デザイン」がいいのかな?とも思っております。
 
あとはおなじみ
 
クラシカルバックです。
 
ブログの順番と実際のタイムスケジュールは異なりますが、大体クラシカルが大会のメインイベントというか、最終種目になっています。

オリンピックでも、100メートルとかマラソンは最後の方ですよね。
わかりやすく、競技人口の多い種目は、やはりメインイベントなのです。

世界中クラシカルが大好きって証拠なのであります。
 
「マネキン持って歩いてて、海外の人に『OH~!!』とか『GOOOD JOOOB!』とか言われる率が一番高いのが、クラシカル」ってのは、ナショチーあるあるなのかもしれません。

なので今後、『クラシカルをアクセサリーやキーホルダーにしてぶら下げるととってもトレンディ』という流行が、インスタ映えを狙った海外セレブあたりから入ってくるかもしれませんので、トレンディな方は早いとこ準備しておいた方がいいと思います。
 
 
さて。
 
今回の『テクニカルカテゴリーの解説」はここまで。
 
 
・・・?((-_-;)?
なぬ?

まじめ?

・・・(-_-)

たまには真面目に書きますよ(´・ω・`)
だって、「ナショナルチームのことが読めるのはこのブログだけ!!」だもの(^^)/
 
次回はファッションカテゴリーでございます。
 
また読んでちょドキドキ