たばこの葉の話 | しらいし商店のブログ

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シャグの商品説明カードを見ていてふと感じたのですが、割と専門用語みたいなワードが多くて、なんとなく雰囲気でわかるものの詳しくはよくわかってないような単語を調べてみようかなと思いつきました。



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たとえば、画像にありますバージニア、バーレー、オリエントという単語。
なんとなくそういう葉っぱの種類なのだろうなぁとわかるんですが、そこをちょっと詳しく調べてみました


ちなみに、この3つは原料となる葉タバコでして、ブレンドのベースとなります。

バージニア葉

米国バージニア州で栽培されたことを起源とするタバコの葉です。甘みと澄んだ香りが特徴です。
主にフルキュアード(熱風乾燥)で作られます。加熱の度合いにより葉色が明るい黄色からオレンジ、赤褐色へと変化します。

バーレー葉

バーレーキックと呼ばれる喉へのスパイシーな刺激が特徴ですが、喫味はマイルドです。
主にエアーキュアード(自然乾燥)で作られます。
葉が多孔質で香料の浸透性が良いため、フレーバータバコには必ず使われています。

オリエント葉(ターキッシュ、オリエンタル、トルコ葉)

強い香気と風味が特徴です。ギリシャ、トルコ、ブルガリアなどで主に栽培されています。主としてサンキュアード(日干乾燥)で作られています。近年生産量が減り希少なものとなっています。


さてさて、葉のことを調べていると今度は乾燥方法についても用語がでてきました。それも調べてみました。


フルキュアード(熱風乾燥)

原料葉を30~60度の熱風でスチーム処理する乾燥方法です。主にバージニアに用いられる乾燥方法で、喫味をよくし香気を高めます。

エアキュアード(自然乾燥)

原料葉を乾燥させる倉庫の地表面に熱源を作り、空気の対流を起こして乾燥させます。バーレーは主にこの方法が使われています。

サンキュアード(日干乾燥)

原料葉を天日で乾燥させる方法です。オリエントは主にこの方法が使われています。


ファイアーキュアード(火力乾燥)

密閉度の高い室内で木を燃焼させ、その熱と燻煙で乾燥させる方法です。スモーキーな香りが特徴です。ラタキア、ケンタッキーなどにこの方法が使われています。


お、おぅ。。
今度はラタキア?ケンタッキーなど謎の単語が。
これはブレンドのスパイス的な役割で使われるもので、ベースになる葉が乾燥を終えた状態の葉のことを言います。

ラタキアはオリエントをファイアーキュアードして作られたもののことです。酸味のある甘みがあり、強く特徴的な喫味です。主にシリアやキプロスで作られています。

ケンタッキーはバーレーをファイアーキュアードして作られたもののことです。強めの刺激、まろやかで独特の香りが特徴です。



ここで話は前後しますが、基本的なタバコの葉の加工工程をここで簡単に説明します。

まずは乾燥(キュアリング)
原料葉の収穫後、最適な含水量になるまで、葉の種類に合わせた方法で乾燥が行われます。
熟成
乾燥が行われた原料葉は、製品加工される前、倉庫に保管されている間に、主に水分と梱包内の圧搾により熟成がすすみます。平均的には2~4年、好ましくないクセや香味が改善できます。
ケーシング(加香)
たばこメーカーで行われる加香の工程です。乾燥した原料葉を水、砂糖、甘草、ココアなどに浸漬。または水溶液にして原料葉に噴霧する工程です。タバコの刺激やクセを減少させ、マイルドでアロマティックな喫味にするために行われています。
トースト
ケーシングされたタバコを熱処理する工程です。タバコに香ばしさと甘みを加えます。アメリカタイプのタバコに行われています。
カット(刻み)
タバコを刻んだ状態です。刻み幅が太くなるほど喫味はワイルドに、細くなるほどマイルドになります。一般的なシガレットは刻み幅0.6~1mm。シャグは幅0.7mm以下のファインカットです。

工程のちょっとした違いで、いろんな種類が生まれていくんですね。何が好みに合うのかって、見つけれるまで大変そうですが、吸いながら工程を思い浮かべたりするのも、乙なものかもしれません。