とある外伝5 | とある作者のブログ

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ー夜とある路地ー

佐天涙子はこれまたスキルアウトに追われていた。

スキルアウト1「待てってお嬢さん!金くれりゃあ、それでいいからよぉ!」

スキルアウト2「ちょっとした人助けだと思いなよ~。ひひひ」

佐天「なんなのよもー!!」

佐天はこんなときになぜ自分には能力がないのだろうと、思い、悔しかった。

佐天「ハアッハアッ、あれ!?行き止まり!?」

スキルアウト1「ったく手間とらせやがって、さっ、早く金だしな?」

スキルアウト2「なんなら力付くで盗ってってやろうかぁ?ああ?」

そう言いスキルアウト2はナイフを取り出した。

佐天「ひっ…」

佐天はもう今日こそはダメかと思った。
が、

高畠「まーったく、スキルアウトってのは昼夜問わず動いてんだな。」

スキルアウト1「あ?あんだテメェ?ぶっつぶすぞ?」

しかし、いつから後ろにいたのだろう?スキルアウト達はそれを考えると少しゾッとした。

高畠「たった2人で僕を倒す自信があると…では、どうぞ。」

スキルアウト2「うらぁぁぁ!」
ナイフは高畠目指して直進していくが、ナイフの刃が突然消えた。いや、切れたといったほうが妥当だろうか?

スキルアウト2「う、うそぉ…ハッ!」
もう遅かった。高畠の手刀はもう降りていた。

スキルアウト2「…」地面に転がるスキルアウト。

高畠「さっ?次はあなたですよ?」

スキルアウト1「お、覚えてやがれー!!」

スキルアウトはあっけなく逃走した。

高畠「君、大丈夫?」

佐天「あ、はいありがとうございます。」

高畠「ちょっと表通りに出ようか?」

佐天「はい。」

ーとある公園ー

高畠「はい、ココア。」

佐天「ありがとうございます。」

ベンチに座って待っていた佐天は高畠から暖かいココアを受け取った。

高畠「災難だったね。怖かっただろ?」

佐天「いえ、もう何回か経験してますけど、やっぱ慣れないですね、ははは」

高畠「なれた方が怖いけどね。」

佐天「そうですね。でも、やっぱこんな時に能力があればなって思うんです。」

高畠「君、レベル0なの?」

佐天「そうなんです。やっぱり、レベル0だと、ダメだなって思っちゃうんですよね~。」

高畠「ねぇ、君って友達何人くらいいるの?」

佐天「え?んー、まあ8人くらいは仲がいいって子はいますね。」

高畠「んじゃー、レベル0でもダメってことはないんじゃない?」

佐天「え?」

高畠「だって、君に友達がいるってことは、その友達は君といたいから君と友達なんだろう?つまり、君はその友達の支えにもなってるし、その友達から必要とされてるってことだよ。確かに学園都市にいると能力のことは気になるかもしれないけど、ダメってことはないと思うよ。自信もちな?」
高畠は笑顔でこういった。

佐天「そう、か…そうかもしれませんね。ありがとうございます。なんか元気出てきました。ははは。」

高畠「そりゃ、よかった。やっと本物の笑顔が戻ってきたね。じゃあ、家まで送るよ。あんなことがあったばかりだからね。」

佐天「あ、ありがとうございます!」

時は12月の始め、寒いはずなのにどこか暖かくなる佐天であった。

ー翌日、とあるファミレスー
佐天「ってな感じでー、昨日すごいカッコイい人に助けてもらったんですよ!」

初春「もー、そういうときは私に連絡してくださいよぉ、心配になるじゃないですかぁ。」

佐天「ごめんごめん。で、その人、私がレベル0のことポロッと弱音吐いたら、すごい優しく諭してくれたんです。」

御坂「へぇー、すごいじゃないその人!で、佐天はその人のことが気になっちゃったと。」ニヤニヤ

佐天「えっ!?いや、べべべ別にそんなことは!」

初春「佐天さん?バレバレですよ~。」

佐天「うう。」

白井「で?その殿方はどんな能力でスキルアウトを追っ払ったんですの?」

御坂「あー、私も気になる~。」

佐天「んー、あれ?そういえば能力使ってたっけ?なんかスキルアウトのナイフの刃がいきなり消えちゃったんですよ。」

御坂「刃だけが?不思議な人ね。」

初春「でー?その方のぉ、特徴とかないんですか?」

佐天「う、初春が楽しそう…。確か左目に黒い眼帯してたな…。」

白井・御坂・初春「ーー!」

御坂「ねぇ、まさか。」

白井「おそらく…。」

初春「間違いないですね。」

ージャッジメント177支部ー
高畠「ふぁーあ。ねみぃ。」

個典「あら?寝不足?」

高畠「ええ、ちょっと。(昨日はちょっと残業したからな。)」

ーガチャ
初春・御坂・白井「こんにちはー。」

個典「あれ?どうしたの?今日は非番でしょ?あなた達。」

初春「ええ、ちょっと高畠さんに用がありまして。」ニヤニヤ

高畠「ん?なにかな?」

初春「佐天さーん!」

佐天「あの、どうも。」
佐天はどこか気恥ずかしそうに入ってきた。

高畠「おー、君は昨日の。」

佐天「あ、あの!昨日はお世話になりました!ありがとうございました!相談にまで乗ってもらって。」

高畠「あー、別に構わないよ。暇だったし。」

白井「まったく、あなたは夜なにをしてますの?まったく。」

高畠「ははは。ちょっと散歩だよ。」

白井はプイッとよそを向いて隅のほうに行ってしまった。

御坂「ちょっと、黒子?なに怒ってんの?」

白井「別に怒ってなんていませんの。」

でも白井がイライラしてるのは一目瞭然だった。

個典「ふふ。」
と個典さんだけは笑っていた。


ー帰り道ー
佐天「いやー、初春。ありがとね。スッゴい楽しかった!」

初春「そりゃー、愛しの高畠さんとあんなにお話出来たんですからねぇ。」ニヤニヤ

御坂「ほんと、佐天さん楽しそうだった。」

白井「…。」

初春「うん?白井さん?なんかあったんですか?」

白井「別に、なんでもありませんの。」

初春「?」

こうして、佐天の楽しい1日は幕を閉じたのだった。

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