梅まき


 小田原の北西部に曽我梅林はあります。小田原城主の北条氏や大久保氏によって梅の栽培が奨励された結果、広大な梅林が残されました。


 2月には、未だ冠雪する富士山の威容を背景に多くの品種の梅の花を鑑賞することができます。




 この蘇我梅林にちなんだ和菓子が、小田原の菓舗•菜の花の「梅まき」です。こし餡を道明寺で包みさらに紫蘇の葉で巻いた和菓子です。

 

 高知の「梅不し」、水戸の「水戸の梅」、そしてこの小田原の「梅まき」、いずれも梅でなく紫蘇が使われています。でも菓銘には梅が用いられるのは何故でしよう?




 見た目は黒紫の塊で、ちょっと食べる気になれません。しかし口にすると紫蘇の香りが漂い、ほのかに塩味がします。さらに道明寺のしっかりした歯ごたえがあり、こし餡の甘さがたまりません。桜餅の紫蘇版でしょう。




 昨年2月に訪れた曽我梅林を思い出しながらいただきました。ごちそうさまでした😋