キューバを代表するジャズ・パーカッショニストだったらしい、Mongo Santamaría。
パーカッショニストとは、コンガ、ボンゴなどの打楽器奏者。
キューバ音楽をベースにした感性でジャズに大きな影響を与えた音楽家とか、良く知らないのだが、ま~、そんな彼が1959年に作曲したのが、こちらの『Afro Blue』。(去年流行ってたのは『大人ブルー』。別の機会に!)
タイトルからして格好良いし、有名だから知っているけど、歌詞が付いている状態で知っている人の方が多いと思います。
この曲にアメリカ人のOscar Brownが1960年に詞を付けた以降、現在ジャズのスタンダードとして認知されるに至っているとか何とか。
歌詞付きでお送りしたかったのですが、そう言う事情を知ってしまい、ならば原曲からと相成りました。
歌詞がない、つまりはinstrumentalな訳ですが、なるほど渋い。Mongo Santamaríaで『Afro Blue』、どうぞ!
『Afro Blue』とは「アフリカの青」と言う意味ではあるが、無垢なる大地だからこそ秘める官能的でいて恐怖もはらむ神秘的な夜を現しています。
何も文化的光源がなく、頼りになるのが煌めく月と星の灯り、その薄明かりこそ青い。
しかし、キューバ出身の彼がアフリカを表現とは如何に?キューバも含めた中南米も、アフリカ諸国同様西欧列強による支配を経験し運命を共有したと言いたいのか?(名前は親が付けるとは言え、【美しきかな、純血の乙女に捧げしユリの花♪】よろしくSantamaríaの時点で西欧の影響下にある感じではある!)
そこに原初のお約束、打楽器で繰り返されるシンプルなリズムが、キューバに生を受けるも、人類起源の場所への精神的憧憬を示しているかのようであるとも考えられなくもなくはないのかも知れないけれど、歌詞が付いていないとそう感じれたと大上段から好き勝手に感想を述べられるのは、ある意味面白い(笑)。
昼間は照り付ける太陽に澄み渡る青空と、生い茂る植物がジャングル化する部分と、敷き詰める低木と草花の絨毯状の草原の緑色と黄緑色のグラデーション。そしてむき出しの土の茶色が奏でるアースカラー。それらを夜の帳が落ちた以降は濃い青に染める様は、見たことはないが観たことはあるので、なるほど『Afro Blue』なのかも!
渋めのBGMに苦めのアルコールなんてのが似合うのか似合わないのかは置いといて、渋めの色合いのハーバリウムでも飾り、月と星の灯りだけに照らされて過ごす夜があっても良いかも知れない。
素敵な夜を!
いと、をかし♪