明日5日は，宝塚大劇場で初日を迎える星組公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ～√Bheem～』（Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’，脚本・演出／谷 貴矢）の応援に出かけます。礼真琴さん率いる星組の勢いを現場で体感したいと思います。映画の『RRR』も事前に視聴して予習しましたが，宝塚版ではどのような物語の展開とダンスの競演になるのか演出の妙に期待しましょう。リフレッシュ休暇後で，久しぶりに大劇場の舞台に立ち，スポットライトを浴びた瞬間の礼さんの表情や第一声にも注目したいと思います。
レビュー作品は指田珠子さんのReview Syndrome 『Violetopia』です。2019年のバウ公演『龍の宮物語』でのデビュー以来，夢と現実，時間と空間が入り混じる幻想的な世界を描いたり，人間の欲望や情念が絡み合うディストピアな世界をテーマに，独創的な発想で我々の感情を揺さぶる作品を提供してくれている脚本・演出家です。指田さんの作品には，それぞれの作品ごとに音楽奇譚，ファンタスマゴリア，ミュージカル・フォレルスケットなどの副題が掲げられています。今回もレビュー・シンドロームという斬新なネーミングの副題が付与されています。“スミレの園”で過去から現在まで繰り広げられてきた陰翳に満ちた歴史を振り返りながら，もう一度前向きに希望へと導こうという意図が込められているのかもしれません。仲間内には指田ファンも多いので，RRRよりVioletopiaが楽しみという人もいます。少々難解なテーマでも，力技で仕上げてくる星組なので細部にはこだわらず，大づかみに作品の世界観に浸ろうと思います。
明日は晴れることを願います。