10月3日に歯科医院で歯科衛生士さんによるプロフェッショナル・ケアを受けてきました。今回も仕上げの工程はジェットクリーニング法によるバイオフィルムの除去と歯肉縁上歯石の除去が重点的に行われました。歯科衛生士さんは歯牙の着色が気になるようで粗めのパウダーを使ってクリーニングを試みてくれましたが,なかなか頑固なステインは除去できないようでした。おそらく普段からルイボスティー,マテ茶,ほうじ茶などを好んで飲用している影響で,歯の表面が茶色に変色しがちなのでしょう。私自身は白い歯へのこだわりは強くないので少々着色があっても平気なのですが,歯科衛生士さんにとっては着色除去は腕の見せ所なのかもしれません。
歯肉炎から歯周病に発展する過程で,口腔内微生物叢が形成するバイオフィルムの意義がよく理解されるようになってきました。細菌叢が歯の表面に形成する粘液質のバイオフィルムによって齲歯が進行したり,細菌の代謝物を介して歯肉炎が生じて歯周組織が障害され,それにより歯周ポケットが拡大して歯槽骨まで吸収され,最後には歯周病関連菌であるPoryphromonas gingivalisなどのグラム陰性嫌気性菌が増加して歯を失う事態になる。なんとかそのような最悪に事態を迎える前に,歯肉縁下歯石(いわゆる黒い歯石)の除去に始まりプロフェッショナル・ケアによるバイオフィルム除去などの予防的ケアを定期的に行うことが,歯を失わないための自衛手段なのだろうと思います。普段の歯磨きだけでは不十分だということが,ようやく理解できるようになりました。