NHKドラマ10『大奥 八代将軍吉宗・水野祐之進編』もそろそろ佳境 | to-be-physically-activeのブログ

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 冨永愛さんが徳川吉宗役を演じるNHK-G【ドラマ10】『大奥』(原作/よしながふみ)の「八代将軍吉宗・水野祐之進編(9)」(3月7日放送)は見応えのある終盤のドラマ展開でした。

 吉宗の治世の末期,世の中は赤ヅラ疱瘡の周期的な流行に加えて,各地で頻発する飢饉や天災により庶民は疲弊し,経済的には物価の高騰の対策に翻弄される江戸幕府。この困難な世の中を治めるには,「誰かの役に立ちたい,苦しむ民を救って少しでも良い世の中にしたい」と心の底から願う者にこそ将軍職を譲りたいと願う吉宗は,言語不明瞭で酒色に溺れた風をよそおう長女の家重(三浦透子)に後継を託すのが最善かどうかの判断に苦慮します。

 長女に比べて才気煥発で野心に溢れた次女・宗武(松風理咲)への人望が増す中で,徳川家の家訓とも言える長子相続の慣例に背いてまで次女・宗武に将軍職を譲るべきなのか?結局,吉宗は家重付きの小姓にした龍(當真あみ)の進言により,家重と差し向かいで将棋を指すことで彼女が並外れた先見性や非凡な知性を備えていることを見抜きます。家重がこれまで放蕩で無能な振る舞いをしてきたことは,将軍後継となることへの怯えや偉大な母将軍である吉宗への畏怖のためと分かり,吉宗は家重に後事を託す決断をし,家重も覚悟を固めます。

 今回も吉宗の側近・加納久通を演じた貫地谷しほりさんの演技が出色でした。加えて家重役の三浦透子さんの怪演が素晴らしかったです。

 ドラマはどんどん進行しますが,漫画の『大奥』はようやく第3巻まで読み終わったところです。ちょっとズルをして,田沼意次の登場する家重編にワープして先読みしてみようかな。