ミュージカル『エリザベート』でのルキーニ役の難しさ | to-be-physically-activeのブログ

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 黒羽麻璃央さんと言えば,ミュージカル『刀剣乱舞』の三日月宗近役がすぐに思い浮かびます。今年の春のミュージカル『るろうに剣心 京都編』では,ほとんど包帯で顔を覆った状態の悪役・志々雄真実役で奮闘していました。

 ミュージカル『エリザベート』への参加は初めて(?)かもしれませんが,私が観劇した2回とも黒羽さんがルイジ・ルキーニ役でした。トート役の古川雄大さんと同様に,たたき上げのミュージカル俳優として育ってきた黒羽さんですので,その実力を十分にみせてもらいました。

 無政府主義者として貴族や王族の暗殺を企む狂気をはらんだルキーニですが,『エリザベート』では全編ほぼ出ずっぱりの狂言回しとしての役割の方が大きいので台詞量も多く,縦横無尽に動き回る体力も必要です。宝塚版のルキーニは剽軽な一面もありますが,東宝版では歴史を醒めた目で見つめる死者の護民官的な立場も担います。お芝居の流れを支配する難しい役を若手の黒羽さんは冷静に演じているなと思いました。