10月にオリジナル曲とカバー曲を集めた2枚のアルバムを同時リリースした珠城りょうさんですが,これを記念したRYO TAMAKI LIVE TOUR 2022 -Freely-が東京・名古屋・大阪で順次開催されています。府中の森芸術劇場の公演には行けなかったので,名古屋市の日本特殊陶業市民会館「ビレッジホール」のコンサートに行ってきました。ちょうど2週間前に花組全国ツアー公演を日本特殊陶業市民会館「フォレストホール」で観たばかりなので,すっかり金山(かなやま)駅周辺の地理にはくわしくなりました。
今回の会場となった「ビレッジホール」は,収容人数約1,000人規模の公演会場で,愛希れいかさんが主演したアミューズのミュージカル『フラッシュダンス』を2020年10月にこの会場で観劇したことを思い出しました。珠城さんの名古屋での公演は,2020年2月の月組『赤と黒』以来だとのことです。
珠城さんのコンサート形式のライブは『CUORE』以来2回目ですが,今回はソロコンサートでバンドメンバー,ダンサー,コーラスを合わせても9名のコンパクトな構成でした。アルバム制作のために相当に歌唱の練習を積んだのでしょう,高音域に多少の不安はあるものの歌唱力についてはトレーニングの成果が如実に表れていたように思います。オリジナルアルバムに収められているバラード系の楽曲はどれも秀作が多いので,繰り返し聴くとけっこうハマるかもしれません。コンサートの雰囲気も彼女の出身地の地元愛知県ということで,アットホームな空気感がただよい心地よかったです。
宝塚時代の楽曲は『All for One』から♪この地上の何処かに,ともう1曲は題名は思い出せませんが初めて銀橋でソロで歌った楽曲とのことでした。いずれもリクエスト上位曲とのことです。個人的には♪アーサー王讃歌,♪カンパニー,♪同じ星空の下で,♪パティスリー(デュエット曲,I am from Austria)♪Mes mains etc.が好きな曲の上位なので,別の機会を楽しみにしたいと思います。新たなアレンジで宝塚時代の曲を聴くとミュージカルシーンでの印象とは異なる感動があり新鮮でした。
コンサート中に何度も衣装替えをしましたが,最後の黒のドレス姿がとても優美で,バックライトに照らされた珠城さんの“ビッグ”なシルエットは荘厳でした。次回は2023年のPARCO STAGE『マヌエラ』で珠城さんの新たな進化を目撃したいと思います。“Freely”というより“Flexibly”にいろいろな舞台で活躍してほしいと思います。
