ポトンは、雲の上からそっと落ちていきました。
ふわふわと風に乗りながら、どんどん下へ。
ポトンは、雲の中で少しお昼寝をしていたけれど、ついに旅のはじまりです。
やがて、ポトンは森の葉っぱにポトンと落ちました。
大きな緑の葉っぱがやさしく包んでくれます。
「こんにちは、ポトン!」
小さな鳥が、枝の上から声をかけました。
ポトンは、葉っぱの上で少し休みながら、鳥の歌声を聞きました。
でも、すぐに転がって葉っぱから落ちてしまいました。
そのまま、やさしく土の中へしみこんでいきます。
土の中はひんやりしていて、ポトンはびっくり。
すると、小さな声が聞こえてきました。
「こんにちは!」
土の中から、ミミズが顔を出しました。
「ぼくたちは、土の中で元気に動いているんだよ。」
ポトンは、ミミズとおしゃべりしながら、もっと奥へ進んでいきました。
そして、とうとう土の中から川へと流れていきます。
川の水は冷たく、きらきら光っています。
ポトンは、流れに身をまかせながら、まわりの景色を楽しみました。
すると、一匹の魚がすいっと近づいてきました。
「こんにちは、ポトン!」
魚はにっこり笑います。
「水は、ぼくたちにとってとても大切なんだよ。
水がきれいじゃないと、元気に泳げなくなってしまうんだ。」
ポトンは魚の話をじっと聞きながら、
「水って、生きものみんなにとって大事なんだなぁ」と思いました。
ポトンは、川をどんどん進んでいきます。
街に近づくと、人々の声が聞こえてきました。
川のそばには、水をくんでいる人、畑に水をまいている人…。
「あの人たちも、水を大事にしているんだね。」
ポトンは気づきました。
「水がなかったら、人間も生きていけないんだ。」
ポトンは、自然の中で感じたことと同じように、
水の大切さを心に刻みました。
そして、川を進んでいくうちに、
とうとう大きな海へとたどり着きました。
「わぁ…!」
海の広さに、ポトンは思わず息をのみました。
どこまでも続く青い海。
そこには、たくさんの魚たちが泳いでいました。
「ようこそ、ポトン!」
海の生きものたちが、やさしく迎えてくれました。
ポトンは、あたたかい気持ちになりました。
ポトンは海の中で、たっぷりと太陽の光を浴びました。
ぽかぽかとあたたかくて、とても気持ちがいい!
「ああ、なんてすてきなんだろう!」
すると、ポトンの体が少しずつ軽くなっていきました。
「ふわぁ…」
ポトンは、ゆっくりと空へと上がっていきます。
「これが、蒸発するってことなんだ!」
ポトンは、どんどん空へと登っていき、
ついに雲の中へと帰ってきました。
「こうして、また雨となって地上へ降りるんだね。」
ポトンは、新しいことを学んでワクワクしました。
そして、また雨が降る日がやってきます。
ポトンは雲の中から、そっと地上を見下ろしました。
「次は、どんな旅になるのかな?」
ポトンは楽しみにしながら、またゆっくり落ちていきました。
森の葉っぱ、土、川、海…。
ポトンの旅は、これからもずっと続いていきます。
