小さい頃甘えられなかったから、どういった関係を…?
甘えられる関係を、無理して親と作り直す必要はありません。
そうした関係は、今周囲にいる「健康な大人」との間で作っていけばいいです。
時間をかけ、信頼できる大人にたくさん出会うことが大切です。
受け入れられた体験、相手を信頼し、自分も相手の信頼に応えられたという体験を積み上げていくのです。
この信頼の部分を、いい意味での「甘え」と言い換えてもいいのではないでしょうか。
「相手はあてにできる」「自分はやっていける」という信頼感が健康な関係のもとになります。
「誰かと共に何かを作っていく作業」も、自己肯定感を培うために大切です。
コーラスの練習をしていて、自分の声が周囲のたくさんの人の声と美しいハーモニーを作り出した時、
「ハモる快感」を味わうと思います。
感動を一緒に分かち合えること、自分の存在に意味があるという実感から来ている快感なのです。
誰かと共に何かをやり遂げた体験は、つまりハーモニーができたということ。
一方的に相手に甘えるのではなく、共同で何かを作り出していくために「お互いがお互いをあてにすること」、
これがもっとも健康で心地よい甘えの形でしょうね。