晩夏の鬼ごっこ | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

夏の疲れが 出たのか 
鬼の撹乱か…多分会社ではそう言われてる
夏風邪を引いてしまって…

お腹壊して 熱出してしまいました。
微熱ですが、だるいので 休みを取り 久しぶりにぼんやりしています。

今年は暑かったですね。

晩夏の鬼ごっこ


過ぎゆく夏は
激しい誰かの性格みたいに
気まぐれで 勝ち気で
振り回されて へとへと

待って待ってと
追いかけ回しているうちに
不意に姿を見せなくなった

余韻だけ残して…

食べ残した残骸の
熟れすぎた西瓜と
ちっとも やらなかったしけた花火が
しょんぼりしてる

あなたのために用意したのに
あなたのために誂えたのに

浴衣も着られなかったわ

浪人結びで二人して
着流し風情で歩きたかったの…

床に寝転び 
少し汗ばみながら西陽を眺めている
あなたには 今年も
追いつけなかった

若い頃は追いついてたつもりだったけど…
強がっていただけ
夏の幻…

いつだってあなたには
おいてけぼりにされ
また 見えなくなった…

夏は光の強さから
陰のうねりも更に濃く
逃げ込まれたら
もう みえない

歯痒さと 悲しさと
美しさと 少しの虚しさ…

鬼ごっこの夏がまた終わる



つぎは きみの番
言われ 振り返るたそがれは
血眼になり 鬼になる哉

探すぞ 探すぞ
我は 鬼なり…