走る
逃げたのは
わたしじゃない
暗い森の日常が
霧になって
二人を見えなくしたの…
淋しいの?
あなた…
わたしはもう
痛みすら感じない…
夢さえも見ない
疲れは通り越した…
五感を研ぎ澄まして
あなたを思い出そうとすると
誰かが隠す
誰かが嗤う
お前には資格が無いと…
逃げたのは
わたしじゃない
あなただと思ってた…
わたしが重りになるくらいなら
闇に溶けて消えたい…
様々な愛があるのならば
引き下がる愛も
また愛だと
いくつも諦めた愛の骸が
増える度
ひとりが楽になる
人を慕うことは
見返りを欲しがることではないはずね
駆け引きをするほど
賢くない
息をする程に自然な人に
出逢えるまで
森を走る…
愛してイルは
ある意味 呪いだわ…
何もかもそれで
煙に巻く…
そんなのは
嘘ヨネ?