短歌 十五夜 | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの


ー短歌 十五夜ー

十五夜に居ませる君を見上げては
     うさぎまんじうことさら甘き

うさぎうさぎ十五夜見れば胸騒ぐ
     今しも君が迎えに来むと

雲間より澄まし顔して覗く月
      気を持たせたる憎き登場

去年ひとり今年ふたりの満月は
     光明るく円は大きく

月船は今宵満帆天津海
       暗夜行路を蹴り立てて征く

十五夜はいともをかしき心地して
      叶わぬことは無き思ひする

月夜見の思し召しなどわからねど
    からす一羽が夜を横切る

君の声が聞こえし夜に十五夜は
      道を示した祈りとならむ


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よいお月見を…


      鳴兎…拝